バーゼルワールドの良作は?

篠田哲生(34歳) 嗜好品ライター

「未来への可能性も含め、手堅い時計が揃った」
2012年のバーゼルは、どれもが過不足ない実力。パイロットやミリタリーなどのトレンドも、あくまで定番の範疇にあり“手堅く押さえた感”があった。むしろ手堅く高品質な方が、買い手には嬉しい。来年の会場リニューアルに向けて力を温存しているのでは? というメーカーもあった。

1 パテック フィリップ/カラトラバ Ref.5123
2 ブランパン/ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー
3 オメガ/Z-33
4 セイコー/セイコー アストロン
5 ベル&ロス/ヴィンテージ WW2 レギュレーター ヘリテージ
6 モーリス ラクロア/ポントスS
7 ハミルトン/カーキ ネイビー パイオニア 限定モデル
8 アルピナ/ヘリテージ パイロット
9 ロレックス/オイスター パーペチュアル サブマリーナー
10 SII/ブルックスブラザース ブラックフリース


バーゼルワールドの良作は?

広田雅将(38歳) 時計ジャーナリスト兼アートソルジャー、Web Chronosモデレーター

「高レベルの新作が並んだ2012年」
今年のバーゼルワールドは、華に乏しかった反面、実があった。外装の質感向上は、どのモデルにも共通していたし、モデルによっては、価格もむしろ抑えめだった。とりわけ注目なのは「パイロット」をリリースしたゼニスと、“非・時計メーカー”たちである。

1 パテック フィリップ/カラトラバ Ref.5123
2 ツァイトヴィンケル/Ref.181
3 シャネル/J12 GMT
4 シチズン/アテッサ 25周年モデル
5 ゼニス/パイロット ビッグデイト スペシャル
6 ローラン フェリエ/ガレ・マイクロローター
7 ハリー・ウィンストン/オーパス12
8 ロンジン/サンティミエ コラムホイール クロノグラフ
9 セイコー/セイコー アストロン
10 ルイ・ヴィトン/タンブール オトマティック クロノグラフ ヴォワイヤージュ グレーII


バーゼルワールドの良作は?

高木教雄(49歳) ライター

「トレンドなきトレンド」
とある雑誌で「今年の時計のトレンド?」を訊かれ、しばし熟考。周年記念モデルの乱発だったり、ワールドタイマーやスケルトンがやたら目に付いたけど、傍流でしかない。ウ~ン、本流のトレンドが思い付かない。でもきっと良い傾向なのだろう。各社それぞれに個性を発揮した証しなのだから。ってことで、10本はオリジナリティ重視です。

1 ブレゲ/クラシック クロノメトリー 7727
2 ベル&ロス/ヴィンテージWW1 アルゲンティウム
3 ブランパン/ヴィルレ トラディショナル チャイニーズ カレンダー
4 ブライトリング/トランスオーシャン・クロノグラフ・ユニタイム
5 シャネル/J12 GMT(ブラック)
6 H.モーザー/メリディアン・デュアルタイム
7 ブローバ/ブローバ アキュトロン キャリブレーター
8 ゼニス/パイロット ダブル マティック
9 ロレックス/オイスター パーペチュアル スカイドゥエラー
10 クリストフ・クラーレ/X-TREM-1


ランキングの集計ルール
●ルールに則して合計10モデルを選び、1位から10位までの順位をつける。
●それぞれが選んだ10モデルの、1位に20ポイント、2位に18ポイント、3位に16ポイント…‥9位に4ポイント、10位に2ポイントを与える(順位なしの場合は、個人の持ち点110点を10で割り、全てのモデルに11点ずつ加算する。順位ありとなしが混在する場合は、持ち点110点から順位分を引き、残りを割って分配)。その集計により、ランキングを決定する。
●同ポイントとなった場合、そのモデルを選んだ選考委員の数が多いほうを上位とする。
●それでも同位となった場合、最高点が高いほうを上位とする。
●さらに、それでも同位となった場合は、プライス設定の低いほうをバリュー的価値が高いものとして、上位とする。※パネライはディストリビューターの都合により順位には入りません。