選考委員の選定モデル詳細

 

今年のジュネーブに心は震えたか?

菅原 茂(61歳) 時計ジャーナリスト

「美学あってこそのスケルトン」
「見える」は楽しいか、美しいか? 露出に偏していたり、単に見せているだけといったモデルは、トレンドを意識したガジェットに思えてしまう。「魅せる」美意識とセンスが見て取れるモデルに絞った。

1 ロジェ・デュブイ/エクスカリバー スパイダー フライングトゥールビヨン スケルトン ジェムセット ラバーベゼル
2 カルティエ/クラッシュ スケルトン ウォッチ
3 ボヴェ/アマデオ フルリエ トゥールビヨン ブレイブハート
4 ラルフ ローレン/RL オートモーティブ スケルトン 45MM
5 ブレゲ/トラディション インディペンデント クロノグラフ 7077
6 ジャケ・ドロー/アトリエ・オブ・アート・コレクション チャーミング・バード
7 ピアジェ/ピアジェ エンペラドール・クッション(トゥールビヨン)
8 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ 1950 スケルトン
9 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ
10 コルム/バブル スケルトン


今年のジュネーブに心は震えたか?

古川直昌(46歳) 『クロノス日本版』編集長

「装飾技法としての全く新しい可能性」
古典的なムーブメントの装飾技法であるスケルトン。旧来はブリッジを極限まで肉抜きして輪列を視覚化するのが主たる目的だったが、骨太な“スケルトンを見せるための”装飾をカルティエが提案して以来、スケルトンという技法はその可能性を大きく広げたといえよう。

1 カルティエ/クラッシュ スケルトン ウォッチ
2 リシャール・ミル/RM 012
3 ヴァシュロン・コンスタンタン/トラディショナル・14デイズ・トゥールビヨン・スケルトン
4 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ 1950 スケルトン
5 ヴァシュロン・コンスタンタン/メティエ・ダール・メカニカル・アジュレ
6 ボヴェ/アマデオ フルリエ トゥールビヨン ブレイブハート
7 ジャガー・ルクルト/レベルソ・アールデコ
8 カルティエ/ロトンド ドゥ カルティエ アストロトゥールビヨン スケルトン ウォッチ
9 アーノルド&サン/タイム ピラミッド
10 ピアジェ/ピアジェ アルティプラノ


静寂を打ち破るバーゼル

名畑政治(55歳) 時計ライター

「スケルトンとは骨格です」
だから裏蓋が透けているだけではスケルトンとは呼ばない。いい加減、「裏スケ」というのをやめませんか? それはさておきスケルトン加工は地板の平面性とのせめぎ合い。精度を優先するなら言語道断だが、確かにちょっと欲しくなる。例によってすべて同列、順位なし。

・ヴァシュロン・コンスタンタン/マルタ・トゥールビヨン・スケルトン
・クレドール/シグノ GBBD969
・フランク ミュラー/トノウ カーベックス セブンデイズ パワーリザーブ スケルトン
・ジャガー・ルクルト/グランド・レベルソ・ウルトラスリム・スケルトン
・コルム/ゴールデンブリッジ