篠田哲生(40歳) 嗜好品ライター

「まずは美しいこと。そして、機能的であること。」
工作機器の進化とCADの発展により、もはや”新型ムーブメント”を作るハードルはかなり下がったといえる。自社ムーブメントだけでは、注目を集めることはできない時代なのだ。だからこそ、明確な個性が必要である。今回はそれだけで語れるポテンシャルを持つムーブメントをセレクトした。

1 シャネル/ムッシュー ドゥ シャネル
2 アンジェラス/アーバン U20 ウルトラスケルトン
3 オメガ/グローブマスター アニュアルカレンダー
4 タグ・ホイヤー/カレラ キャリバー ホイヤー02T
5 ヴァン クリーフ&アーペル/ミッドナイト ニュイ リュミヌーズ ウォッチ
6 ブルガリ/オクト フィニッシモ ミニッツリピーター
7 パテック・フィリップ/5960/1A-001
8 リシャール・ミル/RM 67-01 オートマチック エクストラフラット
9 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク・ダブル バランスホイール・オープンワーク
10 ショパール/L.U.C ペーパチュアル ツイン


広田雅将(42歳) 『クロノス日本版』編集部

「実用性と独自性を両立させた快作・傑作が揃う」
実用性と独自性を両立させるのはかなり難しい。しかし2016年の新型ムーブメントには、両者を巧みに両立させたものが少なくなかった。とりわけ、シャネルとシチズンは今年を代表する傑作となるだろう。またIWCのタイムゾーナーは、理論上もっとも使いやすいワールドタイマーである。

1 シャネル/ムッシュー ドゥ シャネル
2 シチズン/エコ・ドライブ ワン
3 グラスヒュッテ・オリジナル/セネタ・エクセレンス
4 オメガ/スピードマスター ムーンウォッチ“CK2998” リミテッド エディション
5 ブライトリング/スーパーオーシャン ヘリテージ クロノワークス
6 ピアジェ/「ピアジェ エンペラドール・クッション」700P
7 ウルベルク/EMC”タイムハンター”
8 IWC/パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・クロノグラフ
9 グランドセイコー/ 9R スプリングドライブ 8DAYS
10 ボヴェ/リサイタル18シューティングスター


髙木教雄(51歳) ライター

「テクノロジーの進化で魅力を増す新型ムーブメント」
今年は、例年以上に興味がそそられる新型ムーブメントが多かった。しかも機械式とクォーツの両方で。素材や加工技術、設計手段といったテクノロジーの進化が、ムーブメントを様々な面で高性能化している理由だろう。薄さや美観、形状、精度……それぞれに特徴のある10作は、いずれ劣らぬ良作で、甲乙つけがたし!

1 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク・ダブル バランスホイール・オープンワーク
2 ブライトリング/スーパーオーシャン ヘリテージ クロノワークス
3 シチズン/エコ・ドライブ ワン
4 A.ランゲ&ゾーネ/リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンド
5 シャネル/ムッシュー ドゥ シャネル
6 ピアジェ/「ピアジェ エンペラドール・クッション」700P
7 グラスヒュッテ・オリジナル/セネタ・エクセレンス
8 ブローバ/カーブ
9 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ クロノール アニヴェルセール
10 カルティエ/ロトンド ドゥ カルティエ アストロミステリアス


ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。 ●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。 ●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。 ●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。 ●最低有効得票数を2票とする。