選考委員による選定モデルの詳細

菅原 茂(68歳) 時計ジャーナリスト
「ブルーこそタイムレスなスタンダード」

多色現象が激化する中で、ブルーの存在感はいささか薄れてきた気もするが、最後まで競争を勝ち抜くのは王道のブルーではないか? 実際に手に取ったことのあるモデルから、好印象を受けたモデルのみを選んだ。

  1. ブレゲ/マリーン オーラ・ムンディ 5557
  2. エルメス/アルソー ル タン ヴォヤジャー
  3. パルミジャーニ・フルリエ/トンダ PF GMT ラトラパンテ
  4. ロレックス/オイスター パーペチュアル デイデイト 40
  5. パテック フィリップ/1/10秒 シングルプッシュボタン・クロノグラフ 5470P
  6. オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン
  7. ブライトリング/ナビタイマー B01 クロノグラフ 43
  8. タグ・ホイヤー/タグ・ホイヤー モナコ キャリバー ホイヤー02 ガルフスペシャルエディション
  9. オメガ/デ・ヴィル プレステージ
  10. カール F. ブヘラ/マネロ フライバック 40mm

篠田哲生(46) ウォッチディレクター
「トレンドいろいろ ブルーもいろいろ」

ちょっと前まではブルーダイアルが大人気だったのに、今は猫も子も「グリーン」に夢中。とはいえ、ブルーはメンズファッションの定番色であり、使い勝手の良い色であることは間違いない。むしろブームが落ち着いた今だからこそ、本腰を入れて選べるともいえるだろう。

  1. ロレックス/オイスター パーペチュアル デイデイト 40
  2. H.モーザー/エンデバー・センターセコンド
  3. グランドセイコー/エレガンスコレクション SBGW283
  4. ザ・シチズン/高精度年差±5秒 エコ・ドライブ アイコニック ネイチャー コレクションAQ4100-14L
  5. ウブロ/クラシック・フュージョン オーリンスキー ブルーセラミック
  6. オメガ/シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ
  7. ジャガー・ルクルト/ポラリス・パーペチュアルカレンダー
  8. ベル&ロス/BR-X5
  9. オリス/プロパイロットX キャリバー400
  10. ロンジン/ロンジン マスターコレクション L2.909.4.92.6

安藤夏樹(47歳) 編集者
「技術力の差がはっきり見える青文字盤」

もはや流行から定番へと移行した感のある青文字盤。故に、単に青いだけでは意味がなく、むしろ仕上げの悪い青は安っぽく見えてマイナス要素になりかねない。青は青でもどのような青を選ぶのか、どのような質感なのかが重要になる。青文字盤を主役にできるのは、かなりレベルの高い文字盤製作能力があるブランドに限られており、今回もそうした視点で選んだ。

  1. ブレゲ/クラシック 5177
  2. オーデマ ピゲ/CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
  3. A.ランゲ&ゾーネ/オデュッセウス
  4. オメガ/デ・ヴィル プレステージ
  5. ロレックス/オイスター パーペチュアル 41
  6. グランドセイコー/エレガンスコレクション SBGY007
  7. ブライトリング/ナビタイマー B01 クロノグラフ 43
  8. ブルガリ/オクト ローマ
  9. チューダー/ペラゴス FXD
  10. タグ・ホイヤー/タグ・ホイヤー モナコ キャリバー ホイヤー02

髙木教雄(60歳) ライター
「ニュアンスが異なる多彩なブルー」

デニム感覚で、さまざまなファッションに合わせやすいのがブルーダイアルの魅力だと思う。クラシック系ではサンレイ仕上げが大勢を占める中、ギヨシェやエナメル、型打ちなどで他とは異なるニュアンスの表現を図るブランドも少なくはない。デザインやムーブメントなども含め、トータルな魅力を鑑みてチョイスした。

  1. オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン
  2. パテック フィリップ/ゴールデン・エリプス 5738P-001
  3. ブレゲ/トラディション レトログラード デイト 7597
  4. H.モーザー/エンデバー・センターセコンド
  5. ヴティライネン/Vingt-8
  6. ローマン・ゴティエ/インサイト マイクロローター
  7. A.ランゲ&ゾーネ/オデュッセウス
  8. パルミジャーニ・フルリエ/トンダ PF GMT ラトラパンテ
  9. グランドセイコー/エボリューション9 コレクション SLGH019
  10. ショパール/アルパイン イーグル 41mm

名畑政治(63歳) 時計ライター
「シンプルが一番!」

もはや定番化したブルーダイアルであり、各社から発売されているので選ぶのは大変といえば大変。ただ、私の好みとしてシンプルなモデルは、できる限りシンプルなほうが良いと考えているので、こんなラインナップになった。例によってすべて同列、順位なし。

  • パテック フィリップ/ゴールデン・エリプス 5738P
  • ブレゲ/トラディション トゥールビヨン フュゼ 7047
  • ブルガリ/オクト フィニッシモ オートマティック
  • ロレックス/オイスター パーペチュアル 41
  • チューダー/ブラックベイ フィフティ-エイト “ネイビーブルー”
  • オメガ/デ・ヴィル トレゾア
  • ジャガー・ルクルト/マスター・コントロール・カレンダー
  • セイコー/プレザージュ プレステージライン SARW047
  • カンパノラ/コスモサイン
  • IWC/ポルトギーゼ・オートマティック40

広田雅将(48歳)『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー
「今見るべきは微妙な中間色」

筆者は個人的に、文字盤仕上げの定点観測をやっている。見るべきはグランドセイコー、グラスヒュッテ・オリジナル、パテック フィリップ、オメガだ。近年はパルミジャーニ・フルリエやブレゲといった、中間色を得意とするメーカーも台頭しつつある。今後見るべきは、中間色になるだろう。

  1. グランドセイコー/エボリューション9 コレクション SLGA007
  2. オメガ/シーマスター300
  3. グラスヒュッテ・オリジナル/セネタ・クロノメーター
  4. ブレゲ/クラシック 7137
  5. ヴァシュロン・コンスタンタン/オーヴァーシーズ・オートマティック
  6. IWC/ビッグ・パイロット・ウォッチ 43
  7. パルミジャーニ・フルリエ/トンダ PF クロノグラフ
  8. ザ・シチズン/AQ6100-56L
  9. ブルガリ/オクト フィニッシモ オートマティック
  10. パテック フィリップ/コンプリケーション 5205G-013


ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。
●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。
●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。
●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。
●最低有効得票数を2票とする。



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