堅牢で精度が高く、機能性に優れるクロノグラフキャリバー4130は、時代の最高峰である。
クラスプは見た目が素晴らしく、安全に留まり、開閉操作も快適である。
手首の上で放つオーラ
デイトナを手首に着けるとまず、そのエレガントな印象に驚かされる。薄く、インデックスや針、ポリッシュ仕上げのケースが光を受けてきらめきを放つ。ただ、文字盤やベゼル、無反射コーティングを施していないフラットな風防も、明るい場所では光ってしまう。とりわけ、今回のテスト機である黒文字盤のモデルでは、光が反射する箇所がいくつかあった。
ステンレススティール製のベゼルに代わり装備されたセラミックス製の新しいタキメーターベゼルには、いくつかメリットがある。耐傷性が格段に向上し、以前のデイトナでは目立っていた日常使用に伴う傷がつきにくい。さらに、ポリッシュ仕上げのステンレススティール製ベゼルだった頃は目盛りがよく判読できないこともあったが、素材の変更によりこの点も改善されている。なによりも、新しいセラミックス製ベゼルは以前のものよりもルックスが良いのがうれしい。
フライス加工で目盛りを削り出した部分にPVD加工でプラチナを蒸着させたセラミックス製ベゼルは、プラチナの明るくマットな目盛りと、ポリッシュで仕上げられたセラミックス表面の明確なコントラストが美しい。加工は極めて精密で、高倍率のルーペで観察しても楽しいだろう。