創業者のヘルムート・ジンは、軍の装備品としては不合格になったホイヤー「1550 SG」のクロノグラフを連邦軍のストック品から買い付け、再調整をした上で文字盤にジンのロゴを追加。「155 Bw」、別名「ホイヤー/ジン ドイツ連邦軍パイロットクロノグラフ」という名称で販売した。蓄光塗料は時分針とアラビックインデックスのみで、クロノグラフ計測関連部には塗布されていない。
技術仕様
リファレンスナンバー: | 158 |
機能: | 時、分、秒(秒針停止機能付き)、秒・30分積算計を備えたクロノグラフ、日付表示 |
ムーブメント: | セリタ製SW510「プレミアム」グレード、自動巻き、2万8800振動/時、27石、クイックコレクトデイト、緩急針と偏心ネジによる微調整、耐震軸受け(インカブロック使用)、グリュシデュール製テンワ、パワーリザーブ約48時間、直径30mm、厚さ7.9mm |
ケース: | ステンレススティール製、ドーム型アクリル製風防、非ねじ込み式リュウズ、4本のネジで固定されたステンレススティール製裏蓋、10気圧防水、負圧耐性 |
ストラップ&バックル: | カーフレザーストラップ、ステンレススティール製尾錠 |
サイズ: | 直径43mm、厚さ15.15mm、重量80g(ベルトを除く) |
価格: | 43万円(世界限定500本) |
*価格は記事掲載時のものです。記事はクロノス ドイツ版の翻訳記事です。
精度安定試験 (T24の日差 秒/日、振り角)
クロノグラフ停止時 | クロノグラフ作動時 | |
文字盤上 | +3 | 0 |
文字盤下 | +5 | +1 |
3時上 | -3 | -11 |
3時下 | +1 | -3 |
3時左 | +4 | -6 |
3時右 | -5 | -7 |
最大姿勢差: | 10 | 12 |
平均日差: | +0.8 | -4.3 |
平均振り角: | ||
水平姿勢 | 292° | 269° |
垂直姿勢 | 264° | 232° |
評価
ブレスレット&バックル(最大10pt.) | 7pt. | 風合いの良いレザーストラップに赤い飾りステッチがアクセントとなっている。尾錠もシンプル。 |
操作性(5pt.) | 4pt. | リュウズは操作しやすく、日付も素早く合わせることができる。スタート用プッシャーを押すのに少し力が必要。 |
ケース(10pt.) | 8pt | クリーンな加工のケースは10気圧防水で負圧耐性も持ち合わせている。オリジナルを踏襲したアクリル製風防は傷に弱い。 |
デザイン(15pt.) | 14pt. | 軍用時計を出自とする意匠に新しいカラーアクセントがよく似合う。 |
視認性(5pt.) | 4pt. | 時刻は日中はもちろん、暗所でも素早く把握することができるが、クロノグラフとベゼルによる計測時間は蓄光塗料が塗布されていないため、暗所での視認性に欠ける。 |
装着性(10pt.) | 10pt. | しなやかなストラップの恩恵により心地よく装着することができる。 |
ムーブメント(20pt.) | 13pt. | 頑丈なセリタ製ムーブメントの「プレミアム」グレードを搭載。装飾は控えめ。 |
精度安定性(10pt.) | 7pt. | 平均日差は極めて小さいが最大姿勢差がかなり大きい。また、クロノグラフ作動時に精度が落ちる。 |
コストパフォーマンス(15pt.) | 13pt. | 妥当。限定モデルなので通常より良いリセールバリューが期待できるだろう。 |
合計 | 80pt. |