外装・ムーブメント共に、オリジナルモデルの雰囲気を色濃く残している。正面の写真からも分かるように、リュウズとプッシュボタンの間隔が狭いため、操作性に優れているとは言い難い。
技術仕様
リファレンスナンバー: | 311.30.40.30.01.001 |
機能: | 時、分、秒、30分および12時間の積算計を備えたクロノグラフ |
ムーブメント: | 自社製キャリバー321B、手巻き、1万8000振動/時、17石、ニヴァロックス製ヒゲゼンマイ、水平クラッチ方式、緩急針による緩急調整、コラムホイール式クロノグラフ制御、耐震軸受け(インカブロック使用)、パワーリザーブ約55時間、直径27mm、厚さ6.7mm |
ケース: | ステンレススティール製ケース、セラミックス製ベゼル、ボックス型サファイアクリスタル製風防(内面無反射加工)、ねじ込み式ステンレススティール製裏蓋(サファイアクリスタル製トランスパレントバック仕様)、5気圧防水 |
ストラップ&バックル: | ステンレススティール製ブレスレットおよび片開き式バックル |
サイズ: | 直径39.7mm、厚さ13.71mm、総重量118g(実測値) |
価格: | 166万1000円 |
*価格は記事掲載時のものです。記事はクロノス ドイツ版の翻訳記事です。
精度安定試験 (T24の日差 秒/日、振り角)
クロノグラフ停止時 | クロノグラフ作動時 | |
文字盤上 | +6 | +5 |
文字盤下 | +6 | +6 |
3時上 | -3 | -5 |
3時下 | -1 | -1 |
3時左 | 0 | +1 |
3時右 | -6 | -7 |
最大姿勢差: | 12 | 13 |
平均日差: | +0.3 | -0.2 |
平均振り角: | ||
水平姿勢 | 328° | 310° |
垂直姿勢 | 259° | 241° |
評価
ブレスレット&バックル(最大10pt.) | 8pt. | ブレスレットの仕上がりに欠点なし。バックルの厚みは十分で耐久性に優れる。クイックエクステンション式ではないが、ブレスレットは長さの微調整が可能。 |
操作性(5pt.) | 2pt. | ベゼルがサイドに張り出し気味で、リュウズとプッシュボタンの間隔が狭いためにリュウズは操作しづらい。スタート/ストップボタンの押し心地が弱く、手応えに今ひとつ欠ける。 |
ケース(10pt.) | 9pt | タキメーター表示をエナメル書きしたセラミックベゼルをセットし、サファイアクリスタルを表裏両面にはめることで構成が複雑化したが、仕上がりは実に見事。 |
デザイン(15pt.) | 15pt. | 極めて巧みでプロポーションが秀逸。飾り立てない文字盤がスピードマスターの存在感を決定的にしている。 |
視認性(5pt.) | 4pt. | 目盛りの配し方が魅力的で蓄光塗料が長く光り、コントラストは良好。しかし風防が反射しがちなのは残念。 |
装着性(10pt.) | 9pt. | 悪目立ちすることのないサイズのケースと肌当たりの滑らかなブレスレットで、手首へ非常によくなじむ。 |
ムーブメント(20pt.) | 16pt. | 往年の名キャリバーを忠実に再設計しただけに、水平クラッチ式の動力伝達やコラムホイールによるクロノグラフ制御、ローズゴールド調メッキのブリッジが見られるのは歓迎できる。しかし、他方でストップセコンド機能がなく、フリースプラングではないことも理解すべき。 |
精度安定性(10pt.) | 7pt. | 平均日差+0.3秒は優秀な結果と言っていいのだが、姿勢差が大きく開いてしまった点は気になる。 |
コストパフォーマンス(15pt.) | 11pt. | 時計史に残るカルト的存在のモデルを新生させた意義には大いに賛同するが、価格がかなり大胆であることは否めない。 |
合計 | 81pt. |
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