今夏を乗り切るダイバーズウォッチにいかが?「タグ・ホイヤー アクアレーサー」

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2024.07.09

タグ・ホイヤーのダイバーズウォッチコレクション「タグ・ホイヤー アクアレーサー」。ダイバーズウォッチとしての高い性能、幅広いバリエーション、そして抑えた価格設定を強みとしてきたコレクションだ。本記事では、そんなタグ・ホイヤー アクアレーサーを深掘りするとともに、現行モデルを紹介する。


「タグ・ホイヤー アクアレーサー」ってどんな腕時計?

「タグ・ホイヤー アクアレーサー」は、タグ・ホイヤーが展開するダイバーズウォッチコレクションだ。現行モデルは同ブランドが“アウトドア向け”とする「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 200」と、“ダイビング向け”とする「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 300」または「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 1000」の、3種に大きく分けることができる。

そんな本コレクションがどのような腕時計なのかを、解説していく。


タグ・ホイヤーのダイバーズウォッチコレクション

タグ・ホイヤーは1978年に、「ダイビングウォッチ」Ref.844として、同ブランド初のダイバーズウォッチをリリースした。さらに1982年には1000m防水へとスペックアップした「ホイヤー 1000m ダイバー」を、そして1984年にはさらに改良を施した「タグ・ホイヤー スーパー プロフェッショナル 1000M」を発表した。

その後もタグ・ホイヤーはダイバーズウォッチコレクションを拡充していき、「2000シリーズ」や「3000シリーズ」などを発表。こういったダイバーズウォッチ製造の歴史を経て、2004年に「2000 アクアレーサー」(翌年「アクアレーサー」にコレクション名が変更)が誕生した。

1978年に発表された「ダイビングウォッチ」Ref.844。200m防水、逆回転防止ベゼル、ねじ込み式リュウズなどといった、実用的な6つの機能を備えていた。なお、2021年には、オリジナルの意匠を踏襲した、復刻モデルが844本限定で販売された。

そんなタグ・ホイヤー アクアレーサーは、20年の歴史の中で、高性能な、しかし実用的で使い勝手の良いダイバーズウォッチとして、時計市場でのポジショニングに成功してきた。ダイバーズウォッチとして防水性や、日常使いにおける実用性に優れることはもちろん、近年では外装の質も向上させており、一方で手の届きやすい価格で販売されていることから、幅広いユーザー層からの支持を集めている。


豊富なラインナップ

前述の通り、現行モデルは同ブランドが“アウトドア向け”とする「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 200」と、“ダイビング向け”とする「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 300」または「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 1000」に分けられる。

とはいえ、それぞれのラインの中にはサイズ、素材、カラーリングなどといった面で、豊富なバリエーションが展開されていることが特筆すべき点だ。

ケースサイズだけでも幅広い。最も防水性能の高い「タグ・ホイヤー アクアレーサープロフェッショナル1000 スーパーダイバー」の45mm径から、タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 300の43mm径や42mm径に、男女問わず扱いやすい36mm径。タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 200には40mm径、34mm径、30mm径、27mm径に至るまでが用意されている。

後述するが、1000m防水を実現する「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル1000 スーパーダイバー」。ケースは直径45mm、厚さ15.5mmとダイナミック。しかしチタン製であるため、見た目よりも軽量で驚かされた。

駆動方式は伝統的な機械式からクォーツ式、さらにはソーラークォーツ式がラインナップ。その中で定番のステンレススティール素材のほか、華やかな18Kゴールドを素材に使ったモデル、ラグジュアリーなダイヤモンドを備えたモデル、カラフルなモデルなど、多彩なバリエーションが展開されており、こういった選択肢の豊富さも、タグ・ホイヤー アクアレーサーの人気の理由のひとつである。


メンズにおすすめ! タグ・ホイヤー アクアレーサーの現行モデル

最後に、タグ・ホイヤー アクアレーサーをこれから購入しようと思っているメンズに向けて、現行モデルの一部を紹介する。

タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 デイト」Ref.WBP2150.FT6210

ベゼルインサートとリュウズに18Kイエローゴールドを採用したコンビケースモデル。ゴールド素材にはサテン仕上げが施されており、ツールウォッチであるアクアレーサーに対し、ラグジュアリー感を違和感なく溶け込ませることに成功している。

アイコニックな水平方向のラインが刻まれたダイアルは、スモーキーなブルーグラデーション仕様。ダイバーズウォッチに相応しい、海の深さを感じさせるような色合いだ。針やインデックスには、18Kゴールドプレートが施され、ケースのカラーリングに調和している。

標準で装着されているベルトは、水中での使用にも耐えうるダークブルーのラバー製。バックルには微調整機構が備わっており、天候や体調に合わせて簡単に腕周りを変更することが可能だ。

ムーブメントは、機械式自動巻きのCal.5。汎用機をベースとした安定感は、信頼性が求められるダイバーズウォッチにもぴったりだ。

タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 デイト

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル200 デイト」Ref.WBP2150.FT6210
自動巻き(Cal.5)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。18KYG×SSケース(直径40mm)。200m防水。68万2000円(税込み)。


タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 クロノグラフ」Ref.CBP1113.BA0627

ブルーダイアルが爽やかなクロノグラフモデル。クォーツムーブメントを搭載しているため機械式のようにパワーリザーブを気にする必要がなく、さらにランニングコストも安く抑えることができる。

ケースとブレスレットはステンレススティール製。サテン仕上げのベゼルがソリッドな印象を生み出しつつ、随所に取り入れられたポリッシュが立体感と高級感をプラスしている。防水性は200mまで確保され、ブレスレットのバックルには、便利な微調整機構が搭載されている。

3つのインダイアルは、3時位置がスモールセコンド、6時位置が1/10秒計、9時位置が30分積算計として機能する。12時位置には、日付の10の位と1の位を別々のディスクによって表示するグランドデイトが配されており、視認性を高めている。このような機械式であればコストのかかる機構を手軽に楽しむことができるのもクォーツのメリットだ。

タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 クロノグラフ

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル200 クロノグラフ」Ref.CBP1113.BA0627
クォーツ。SSケース(40mm)。200m防水。33万5500円(税込み)。


タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 デイト」Ref.WBP2110.BA0627

アクアレーサーの中でも特にスタンダードなデザインにまとめられた機械式のモデル。グリップしやすい12角形のベゼルや水平方向のラインが刻まれたダイアルなど、コレクションを象徴する意匠がふんだんに盛り込まれている。

ケースサイズは、ダイバーズウォッチとしては少し小ぶりな40mm。ラグの長さも抑えられており、腕上での収まりに優れている。厚み11.54mmという薄さも手伝って、アクティブシーンでもストレスに感じることはないだろう。もちろん、200m防水を備えているため、水中でも着用することができる。

ダイアルは、サンレイ仕上げのグラデーションブラックカラー。ブラックダイアルはダイバーズウォッチの定番だが、グラデーションを加えることで個性を発揮している。日付表示のある6時位置も含め、12個全てのインデックスと3本の針には蓄光塗料が塗布されており、暗所でグリーンとブルーの2色に光る。

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル200 デイト」Ref.WBP2110.BA0627
自動巻き(Cal.5)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径40mm、厚さ11.54mm)。200m防水。35万7500円(税込み)。


タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 ソーラーグラフ」Ref.WBP1114.BA0000

一見して前掲の「Ref.WBP2110.BA0627」に似ているが、本作は機械式ではなくソーラークォーツムーブメントを搭載している。光から創出した電力を蓄える2次電池を使用しているため、定期的な電池交換が不要な点が魅力だ。一般的には、ダイアルまたはダイアルの直下にソーラーセルを配しているため、ダイアル自体に高級感を与えることが難しいが、本作では高級時計らしいサンレイ仕上げのブラックダイアルが採用されている。

ワンポイントになっているのが、秒針とミニッツマーカー、6時位置の“SOLARGRAPH”の文字に用いられているポーラーブルーだ。ダイバーズウォッチの持つ重厚感を和らげ、軽やかな印象を与えている。3時位置にはデイト表示が配され、機能性も十分。

ケースとブレスレットはステンレススティール製。サテン仕上げを基調としてポリッシュを効果的に取り入れている点や、微調整機構が備わったブレスレットは、他のアクアレーサーに共通する仕様だ。

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル200 ソーラーグラフ」Ref.WBP1114.BA0000
ソーラークォーツ(Cal.TH50-00)。SSケース(直径40mm)。200m防水。30万8000円(税込み)。


タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300」Ref.WBP5110.BA0013

2024年6月に発表された、42mm径ケースのモデル。防水性300mは維持しつつ、ケースのダウンサイジングに成功している。

特徴は、ベゼルインサートがセラミックス製であること。これによって高級感と耐傷性が高められており、さらにベゼル上の三角形のマーカーに蓄光塗料が塗布され、暗所でも経過時間を容易に確認できるようになった。

ダイアルには波を思わせるパターンがあしらわれており、機能性の中にも、エレガンスを備えている。6時位置のデイト表示を見やすくするためにサファイアクリスタルに拡大レンズが取り付けられている点も特徴だ。

ケースバックには、ダイビングヘルメットをモチーフとした刻印が刻まれている。現行アクアレーサーのケースバックは、刻印の向きがケースに対して常に真っすぐになるよう取り付けられる。着用時は目にすることのない部分だが、細やかな配慮が嬉しい。

タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300」Ref.WBP5110.BA0013
自動巻き(Cal.TH31-00)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42mm)。300m防水。47万3000円(税込み)。


タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300 GMT」Ref.WBP5114.BA0013

同じく2024年6月にラインナップに加わった新作のうち、GMT機能を搭載したモデル。24時間表記のセラミックス製ベゼルインサートは、日中をブルー、夜間をブラックに色分けし、第2時間帯の昼夜を簡単に判別できるようにしている。GMT針は爽やかなライトブルーに彩られ、他の針と混同しにくくしている。6時位置に配されたデイト表示の視認性を向上させるため、サファイアクリスタルに拡大レンズが取り付けられている点にも注目だ。

搭載するムーブメントは機械式自動巻きCal.TH31-03。C.O.S.C.公認クロノメーターを取得しており、約80時間のパワーリザーブも相まって、安定して高い精度を発揮してくれるムーブメントだ。

タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300 GMT Ref.WBP5114.BA0013

タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300 GMT」Ref.WBP5114.BA0013
自動巻き(Cal.TH31-03)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42mm)。300m防水。52万8000円(税込み)。


タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300 GMT」Ref.WBP5115.BA0013

前掲した「Ref.WBP5114.BA0013」の、グリーンカラーをあしらったモデル。カラー以外の仕様は共通しており、ブラックとグリーンのセラミックス製バイカラーベゼル、波を想起させるパターンを備えたグリーンダイアル、そしてダイアルに埋没しない、鮮やかなグリーンのGMT針が、洗練された印象をもたらしている。このカラーリングは世界中の海を旅するサーファーやダイバーにとって、本作はベストな選択肢となるに違いない。

ブレスレットは、ケースと同じステンレススティール製。サテン仕上げを基調としており、落ち着いたトーンに仕上げられている。ヘッドとのバランスを取るべく厚みを持たされたバックルは、プッシュボタンによって開閉するタイプ。工具を用いることなく腕周りの長さを変更することができる微調整機構が搭載されており、汗でべたつく夏場や体のむくみなど、気候や体調に合わせて簡単に調整することができる。

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300 GMT」Ref.WBP5115.BA0013

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300 GMT」Ref.WBP5115.BA0013
自動巻き(Cal.TH31-03)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42mm)。300m防水。52万8000円(税込み)。


タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル1000 スーパーダイバー」Ref.WBP5A8A.BF0619

モデル名が示す通り、1000mもの防水性を備えるプロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチ。同社は1982年と1984年にも同等の防水性を確保したダイバーズウォッチを発表しており、本作はその特徴を受け継ぐものである。

セラミックス製のベゼルインサートは、ブラックとオレンジのバイカラー。ダイビングで減圧停止のタイミングを計る際に多く用いられる15分までをオレンジとしている。

デザイン上の大きな特徴は、直径45mmの迫力あるケースをマッシブに見せている大型のリュウズガードだ。リュウズそのものを取り囲むようにデザインされているため、ダイビング中に岩場などにぶつけることによる破損のリスクを軽減させている。ケースとブレスレットにはグレード5チタンが採用され、見た目に反して軽量かつ海水に対する耐食性にも優れている。ケースサイドにはヘリウムエスケープバルブが搭載され、飽和潜水にも対応する。

搭載するムーブメントは、機械式自動巻きのCal.TH30-00。チューダー傘下のムーブメントメーカー、ケニッシが手掛けたものだ。約70時間のパワーリザーブに加え、衝撃に強いフリースプラングテンプや両持ち式のテンプ受けを採用した堅牢なムーブメントは、ダイバーズウォッチである本作とも相性抜群だ。

タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル1000 スーパーダイバー」Ref.WBP5A8A.BF0619
自動巻き(Cal.TH30−00)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。Tiケース(直径45mm)。1000m防水。89万6500円(税込み)。


Contact info:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー Tel.03-5635-7054


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