真田広之が愛用するIWCの腕時計は、500年先も使用可能なカレンダーが搭載!

LIFEセレブウォッチ・ハンティング
2024.06.16

さまざまなジャンルの有名人が愛用する時計に着目して紹介する「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は日本が誇る俳優であり、高い演技力と存在感でハリウッドでも活躍を続ける真田広之が愛用する時計に着目だ。

写真:アフロ
2024年6月4日にブロードウェイのレストラン「チプリアーニ」で撮影されたゴッサムテレビアワードでの一枚。「SHOGUN 将軍」はこの賞にノミネートされていた。
沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
[2024年6月16日掲載記事]


令和の大型戦国時代劇「SHOGUN 将軍」の主役を務める真田広之

 ハリウッドによる大型時代劇「SHOGUN 将軍」。関ヶ原の戦いを舞台に、徳川家康と三浦按針をモデルとした小説を基にした連続ドラマだ。真田広之は主役の徳川家康をイメージした戦国武将、吉井虎永を演じている。それに加えて本作のプロデューサーとしての役割も受け持つ。この作品は浅野忠信、二階堂ふみといった高い演技力から日本映画を代表する俳優をそろえ、真田広之自身が「ドリームプロジェクト」と語るほどの完成度と本格的な時代劇の質に圧倒される作品だ。

 真田広之は子役時代から千葉真一が主宰するジャパンアクションクラブに入団し、母の勧めにより、日本舞踊の玉川流にも入門している。千葉真一は真田広之にとって恩師とも言える存在で、堀越高校芸能活動コースへ入学後、千葉真一からのアドバイスで一旦学業に専念し、芸能活動を止めている。高校3年時にオーディションを受けた「柳生一族の陰謀」で芸能活動を本格的に再開し、千葉真一の命名により真田広之として芸能活動を始めている。高校在学中に日本舞踊で玉川流の名取となり、玉川大輔の名を受けている。

 高校卒業後は日本大学藝術学部映画学科に入学し、在学中も殺陣同志会に在籍し、殺陣の向上に努めた。大学在学中に「忍者武芸帖 百地三太夫」で映画初主演を果たし、スタントシーンも自身で演じている。大学3年次の1982年には香港映画「龍の忍者」の主演として海外に初進出を果たしており、この頃からすでに海外での活躍も見据えて活動していることが分かる。

 やはり、千葉真一からの影響が大きく、「師はいつも世界市場の未来に目を向けていたので、その姿勢に大きな影響を受けました。おかげで将来、他の素晴らしい俳優や監督と一緒に仕事をするにはどういたらいいかを考えるようになりました」と語っている。

 2002年にはロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの公演「リア王」に史上初、唯一の日本人キャストとして出演。全編17世紀の英語の台詞で英国演劇界の名だたる俳優たちと共演した功績が日英両国の文化交流の懸け橋として認められ、その功績を評してエリザベス2世から名誉大英帝国勲章第5位を授与された。

 03年に出演した「ラストサムライ」ではその存在感で広くハリウッドにも知られ、ロサンゼルスに拠点を移し、多くのアメリカ映画に出演している。10年には「ハリウッドで最も活躍しているアジア俳優」に選出され、ハリウッドトップクラスの俳優との共演作も数多くある。


500年以上の使用が想定された腕時計

IWC「ダヴィンチ パーペチュアルカレンダー クロノグラフ」Ref.IW392103
自動巻き(Cal.89630)。51石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。SSケース(直径43.0mm、厚さ15.7mm)。3気圧防水。

 本作は17年に発表されたIWC「ダヴィンチ パーペチュアルカレンダー クロノグラフ」だと思われる。「ダヴィンチ」コレクションが最初に発表されたのは1969年。レオナルド・ダ・ヴィンチの発明家精神にインスパイアされ、複雑機構を盛り込んだモデルが数多くそろう。パーペチュアルカレンダーを搭載したモデルが誕生したのは85年であり、エレガントな風貌から多くの愛好家の視線を集めた。

 永久カレンダーという複雑機構に加え、ムーンフェイズ、クロノグラフ機能を搭載した腕時計だ。知的でエレガントな雰囲気を持つため、今の円熟した真田広之のイメージにも合う1本だ。ダヴィンチコレクションはトノー型などもかつてはラインナップされていたが、初代のダヴィンチはシンプルなラウンドケースだった。17年にフルモデルチェンジが行われ、再びシンプルなラウンドケースに回帰した経緯がある。

 搭載されるムーブメントはCal.89630。4桁の西暦表示機能が特徴的な永久カレンダーを搭載した腕時計だ。7時位置と8時位置の間に表示される世紀を表すセンチュリースライドパーツの交換を行うと、2599年12月31日までの表示が可能である。500年以上先のことまでを考えて設計されている、長期間にわたって受け継ぐことができるドラマティックな時計だ。世界で活躍した俳優、真田広之が着用していた腕時計、として何年経っても誰かが大切にしていくのだろう。

 今回取り上げた写真以外でも真田広之はこの腕時計を着用している。ロサンゼルス・ドジャース対セントルイス・カージナルス戦の始球式でもこの腕時計の着用が確認できた。ケース径は43mmとやや大きめだ。空手や殺陣で鍛えてきた、60歳を超えてもなおたくましい真田広之の手元でしっくりと収まっていることが確認できる。

 一貫して演技を追求する真田広之にとって、真摯なものづくりの姿勢を貫き、永久修理を宣言するIWCのコンプリケーションモデルから感銘を受ける部分があったのではないだろうか。


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