produced by MITSUKOSHI WORLD WATCH GALLERY
TOKYO BASE社長 谷「確実性と挑戦の絶妙なバランス」2
クロノス日本版編集長 広田雅将
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TOKYO BASE社長 谷正人
アパレル不況が叫ばれている中でも、衣料品のセレクトショップなどを運営する『TOKYO BASE』は目覚ましい成長を遂げている。総指揮をとるのは、現在35歳の最高経営責任者(CEO)の谷正人氏だ。日本発クリエイションを発信することを目指して、セレクトショップ『STUDIOUS(ステュディオス)』と、コンテンポラリーブランド『UNITED TOKYO』ハイエンドカジュアルブランド『PUBLIC TOKYO』を展開。どちらも若者から大きな支持を受けており好調に伸びている。今後は海外展開も積極的に行い、世界に日本ブランドや日本のモノづくりを発信していくと、強い意気込みを語る。アパレル業界の新星と呼ばれている男の時計選びには、彼のブランド戦略にも通じるものがある。
広田:谷さんが手がけたGショックのコラボモデルなんかを見ると、エッジーからクラシックまで本質的な魅力を理解し、相互のフィードバックをきちんとまとめられている。結果、平凡じゃなくて中庸になる。平凡とは何もせずにそのまま真ん中だけど、中庸は降り幅の大きさから最終的に納まるという感じですからね。この時計もその表れでしょう。すごく尖っているように見えるけれど、実は中庸という。
谷:僕は引き算の考え方というのを大事にしていて、物事を考える時にざっくりしたアイデアをまず100個ほど考えて、そこから10個ぐらいに絞り、さらに9個を捨てて、最後にひとつ残ったものを採用します。最初にあった軸やコンセプトはブラさずに、結論に至るまではある意味でブラすという過程を大事にしています。
広田:そう考えると、やっぱり一本貫かれてますね。所有する時計にしても。
谷:余計なことをしないのかも。ヴィンテージは決して安い買い物ではないですけど、新品をたくさん買い漁るよりも、長く愛用できるということはあるのかもしれません。
広田:でも新品でトライしてみたいという時計はありますか。
詳細は三越WORLD WATCH GALLERYにて掲載中