Q:時計の風防に使われる素材、サファイアクリスタルとミネラルガラスって何が違うの?
時計のスペックを確認する際によく目にする、サファイアクリスタルやミネラルガラスといった表記。見た目はほとんど同じだが、実際は何が違うのだろうか?
2018年7月1日掲載記事
A.素材の組成と硬度、加工コストが大きく異なります
腕時計の文字盤をカバーする風防には、さまざまな素材が使われています。1970年代まで一般的だったのが、プラスティック製の風防です。ヘサライトやプレキシガラスといったものも、プラスティック製風防に含まれます。
加工の難しいサファイアクリスタルではあるが、技術の進歩によってその成形にも多様性が生まれている。現在、立体型風防はドーム型やボックス型と呼ばれる、かつてのプラスティック風防を思わせる造形のものが主流だ。また、ボヴェ「リサイタル 26 ブレインストーム®︎ チャプター ツー レッドゴールド」のように、複雑機構を収めるためサファイアクリスタル風防を大きく湾曲させたものも近年では増えてきた。
価格が安く、割れにくいというメリットはありますが、半面、傷が付きやすく、紫外線に当たると劣化するというデメリットがあります。そのため、70年代以降になると、一部の時計メーカーはミネラルガラスを使うようになりました。プラスティック製風防に比べて傷が付きにくいというメリットはありますが、強いショックを与えると割れてしまいます。
ボヴェ「リサイタル 26 ブレインストーム®︎ チャプター ツー レッドゴールド」
手巻き(Cal.17DM06-DT)。2万1600振動/時。パワーリザーブ約120時間。18KRG(直径46mm)。30m防水。世界限定15本(各ダイアル5本)。4576万円(税込み)。
手巻き(Cal.17DM06-DT)。2万1600振動/時。パワーリザーブ約120時間。18KRG(直径46mm)。30m防水。世界限定15本(各ダイアル5本)。4576万円(税込み)。
そのため、80年代以降、一部の高級時計メーカーは人工サファイア(サファイアクリスタル)を風防に使うようになりました。傷が付きにくく、割れにくいサファイアクリスタルは、風防に最適な素材です。しかし加工が難しいため、コストが上がるという問題があります。
とりわけ、立体的なドーム型風防は平面に加工したサファイアに比べて、5倍から10倍程度コストが掛かると言われています。
BOVET(ボヴェ)2020新作「リサイタル 26 ブレインストーム® チャプター ツー」
https://www.webchronos.net/news/55538/
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ボヴェ【2021 新作】18Kレッドゴールド製のケースを採用した「リサイタル 26 ブレインストーム®︎ チャプター ツー レッドゴールド」
https://www.webchronos.net/news/64968/
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2019年8月1日(木)『ボヴェ ブティック銀座』 グランドオープン
https://www.webchronos.net/news/33122/
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