2019年02月24日掲載記事
Q:時計のスペック欄に石数がふたつ表記されているモデルがあるのはどうして?
A:『クロノス日本版』や海外の時計メディアを見ると、同じ時計のスペック欄に石数がふたつ書かれている場合があります。
理由は、ひとつのモデルにふたつのムーブメントを使っているからです。例えばETA2892A2と、その代替機であるセリタSW300のどちらも採用しているモデル。スペックはほぼ同じですが、前者の石数は21、後者の石数は25のため、石数を記載すると下の写真赤線部のような書き方になります。同じく、多くの腕時計に使用されるETA2824-2の石数は25、対して代替機のセリタSW200は26石です。なお、一般的にセリタはETAより劣るとの声も聞きますが、最近製造されたものに関して言うと、質は同等と考えていいでしょう。
安定した供給やリスクヘッジのため、ETAとセリタの2社から同等クラスのエボーシュを購入し、同一モデルにどちらも採用するメーカーもある。カール F. ブヘラの写真のモデルでは、ETA2892A2とセリタSW300の2種類を搭載しているため、石数を表記する際は「21または25石」と表記される。