時計の選び方
ハミルトンは低予算で手の届くモデルを豊富に取りそろえており、ファッションアイテムとしてのコストパフォーマンスが高い。
購入しやすい反面、選択肢が多すぎて逆に困るというケースもあるだろう。ここでは、ハミルトンの腕時計の選び方を3つの視点から解説する。
シーンで選ぶ
ハミルトンの腕時計をビジネスシーンで着用するなら、洗練された印象のジャズマスターやアメリカンクラシック、あるいはスタイリッシュなブロードウェイの3針にレザーストラップを合わせよう。
フォーマルなパーティーシーンであれば、アメリカンクラシックの2針をレザーストラップで合わせるのがいいだろう。
カジュアルシーンなら、メカニカルなカーキ アビエーションや大ぶりなカーキ ネイビーが活躍するだろう。スポーツシーンなら、取り回しがよくタフなカーキ フィールドがおすすめだ。
デザインで選ぶ
ハミルトンの腕時計は、高いデザイン性が大きな魅力のひとつである。アメリカンだがスイス的に洗練された、品性を感じるスタイリッシュなモデルが豊富だ。
特に注目したいのは大人気コレクションであるベンチュラだが、少々クセが強くシーンによっては使いにくいかもしれない。
汎用性の高いという意味では、ジャズマスターが基本となるだろう。セミスケルトンモデルやトランスパレントバックのモデルを選べば、ムーブメントの鑑賞も可能だ。
ムーブメントで選ぶ
現在、スウォッチ・グループの傘下にあるハミルトンでは、グループ企業のETAと共同してムーブメントを開発している。
最大約80時間のパワーリザーブを誇る、精度の高い機械式ムーブメントを採用している点もハミルトンの魅力だ。
また、ハミルトンの腕時計は、同じデザインでも機械式とクォーツ式の2種展開となっているモデルもある。
クォーツ式時計のほうが数万円安く、パワーリザーブを意識することもないのが利点だ。ケース厚は概して薄く、スーツの袖に引っ掛けにくいというメリットもある。
機械式時計にこだわりがなければ、クォーツ式のメリットを享受するという選択もよいだろう。
ケース別のおすすめ
ハミルトンの腕時計は、ミリタリーウォッチでも普段使いしやすいデザインを備えており、ファッションアイテムとして活用しやすい。ハミルトンの腕時計の選び方を、目的別でさらに掘り下げて考えてみよう。
ファッションにこだわりたい
ハミルトンのモデルでファッション性にこだわるのであれば、候補の筆頭に挙がるのはベンチュラだ。
ベンチュラは20世紀中期における未来的なデザインが印象的で、現行コレクションには正3角形をベースにリデザインしたモデルもある。
オールブラックモデルや、蛇腹状のブレスレットを採用したモデルなど、ユニークなデザインが目白押しだ。『メン・イン・ブラック』や『スパイダーマン』など、映画とタイアップした限定モデルも度々発売されている。
アウトドアにもカジュアルにも着けるなら
カーキコレクションは、機能性が高いだけでなく、都会的な着こなしにフィットするデザインも魅力だ。
文字盤の情報量が多くなるクロノグラフでもインダイアルがバランス良く配置され、デザインにおける優れたバランス感覚を感じさせる。
レッドやオレンジを差し色にしたモデルも多く、ストラップを変えることで個性も演出できる。
スポーティーかつ洗練されたカーキコレクションの腕時計であれば、アウトドアにもカジュアルにも幅広く対応することが可能だ。
日常の手入れ
ハミルトンの腕時計を手に入れたら、長く快適に使っていくために気をつけたいポイントがある。ここでは、腕時計の使用後の手入れや日付調整、磁気や衝撃によるダメージについての注意点を見ていこう。
使用後の手入れとカレンダー
レザーストラップやNATOストラップを選択した場合、着用後に汗や汚れは丁寧に落とすことを心がけよう。乾いた清潔な柔らかい布で水分を吸い取り、やさしくケアすることが大切だ。
ブレスレットの場合も同様に、ケースの溝についた汚れをこまめに取ることで腐食や肌への悪影響を避けられる。無理にこすらず、綿棒などでそっと拭き取ろう。
また、24時前後(20時から4時ごろ)のカレンダーの日送り操作は厳禁だ。この時間内はカレンダーのディスクに歯車の爪が接触しており、リュウズ操作でかかる別方向の力のせいで部品を損傷する恐れがある。
磁気や衝撃について
機械式時計やアナログのクォーツ式時計にとって、磁気は大敵だ。機械式時計の多くは金属製のひげゼンマイを使用しており、磁気を発する製品や磁石に接近すると精度を失う。
クォーツ式はステップモーターを動力源とするが、強い磁気の影響で内部の永久磁石がN極かS極に固定され、駆動が止まる恐れがある。電化製品や磁石、特に電子レンジからは10cm以上離すことを心がけよう。
また、腕時計は精密機械であるため、強い衝撃によって部品のズレや破損が生じる場合もある。耐衝撃性の高いカーキコレクションであっても、腕時計に直接衝撃を与えることは避けよう。
ハミルトンのサポート
長く腕時計を使っていると、メンテナンスや修理の機会も訪れるだろう。クォーツ式時計であっても機械的な部品を用いているため、3〜5年程度でのオーバーホールは必要だ。
なお、先述のとおりハミルトンはスウォッチ・グループの傘下である。サポートの窓口はハミルトンの正規販売店か、スウォッチ・グループのサービスセンター、または提携するサービスセンターだ。
ここでは、メンテナンスや修理のピックアップサービスや、持ち込みをする場合の窓口について解説する。
ピックアップサービスについて
ピックアップサービスを利用すれば、オーナーが指定する場所に梱包材を届け、腕時計の引き取りも行なってもらえる。全国どこでもからでも利用でき、利用料金は無料だ。
サービスを利用する際は、ハミルトンの公式サイトの「カスタマーサービス」から専用ページにアクセスしよう。
「ピックアップサービスのお申し込み」から必要な情報を入力すれば、梱包材が通常1週間に届く。
メンテナンスを受ける腕時計を梱包したら、日本郵便の集荷や郵便局への持ち込みをし、あとは返送を待つだけだ。メンテナンス料金の支払いは、代金引換となる。
サービスセンターは国内5カ所
ハミルトンの正規販売店は全国展開しているので、持ち込みの際は最寄りの正規販売店を公式サイトから確認しよう。
近隣にサービスセンターがある場合は、よりスムーズな対応が期待できる。サービスセンターは、北海道・東京・大阪・名古屋・福岡の5カ所だ。
東京なら銀座の「スウォッチ グループ ジャパン 東京カスタマーサービス」、大阪なら南船場の「スウォッチ グループジャパン 大阪サービスセンター」が窓口である。
名古屋なら栄の「中部時計サービスセンター」、福岡なら天神の「スイス時計サービスセンター」が窓口だ。
好みのモデルを選ぼう
ハミルトンは、アメリカの文化に根差した長い歴史と、スイス製の品質や信頼性を併せ持つ時計メゾンである。
映画産業との関わりも深く、個性的でスタイリッシュなデザイン性を持つことも魅力だ。
高品質でデザイン性も高い腕時計が、5万円程度から手に入るというコストパフォーマンスの高さもコレクターにはうれしい。トータルコーディネートが楽しくなる、ハミルトンの腕時計を選んでみてはいかがだろうか。
編集部の3人が、話題のモデルのインプレッションを勝手に語り合う。
https://www.webchronos.net/features/43901/