シーマスター 300の特徴的なディテール
細部にこだわりを反映させていることも、シーマスター 300の魅力である。印象を特徴付けているディテールを見てみよう。
シンプルさが際立つベゼルデザイン
シーマスター 300のアルミニウム製ベゼルには、蓄光塗料が施されたダイビングスケールが付けられている。
指への引っ掛かりを良くするために、外周には細かいノッチ(刻み)が施されている。ベゼルの円形をより強調させるデザインだ。
さらに、ベゼル上の目盛りは5分ごとに刻まれており、すっきりとした印象を与えている。機能性以上にシンプルさを際立たせている意匠と言えるだろう。
自発光塗料をほうふつとさせる夜光塗料
針やインデックスの蓄光塗料は、かつて用いられていた、トリチウムから放たれる自発光塗料をほうふつとさせる。見た目のヴィンテージ感を高めている要素のひとつである。
実際に使用されている塗料は、近年主流のスーパールミノバだ。ルミノバは、従来の発光塗料に比べ、明るさ・発光時間・耐久性・耐熱性に優れている。暗所でも高い視認性を発揮してくれるだろう。
オメガ シーマスター 300のおすすめモデル
シーマスター 300には豊富なコレクションが用意されている。今回は3モデルをピックアップした。
定番モデルのSSモデル
最も定番と言えるのが、ステンレススティール製のケースとブレスレットを備えたモデルだろう。高耐磁性能を持つマスター クロノメーター認定ムーブメント「Cal.8912」を搭載し、実用性は申し分ない。
自動巻き(Cal.8912)。38石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.9mm)。30気圧防水。108万9000円(税込み)。
300m防水を備えたタフなボディと、レトロでシンプルなデザインが特徴的だ。針にはスーパールミノバを塗布し、ヴィンテージ感をより高めている。
なお、「少し変化球を」というのであれば、ブルー文字盤とベゼルを備えたモデルもおすすめだ。性能は同一であるため、好みの方を選んでほしい。
クラシカルなレザーストラップモデル
レザーストラップを備えた、クラシカルな雰囲気のRef.234.32.41.21.01.001も良い。
自動巻き(Cal.8912)。38石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.9mm)。30気圧防水。103万4000円(税込み)。
このストラップはノングレインカーフレザーで、ブラウンカラーが経年変化したような風合いの蓄光塗料や奥行あるサンドイッチダイアルとよくマッチしている。
ダイバーズウォッチはどうしてもスポーティーが強調されがちだが、落ち着いたレザーストラップを合わせることで、上質なジャケットの袖口に合わせたくなる意匠になったと言えるだろう。
オメガ独自合金“ブロンズゴールド”モデル
オメガはひとつのコレクションの中で、豊富なバリエーションを展開するブランドでもある。シーマスター 300でもその姿勢は健在。最後に、特別な1本を紹介しよう。
自動巻き(Cal.8912)。38石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。ブロンズゴールドケース(直径41mm、厚さ14.4mm)。30気圧防水。209万円(税込み)。
“ブロンズゴールド”は、オメガの独自合金だ。ブロンズというと、一般的に酸化することで緑青を発生させるため、日常的に汗や水にさらされやすい腕時計には、あまり用いられてこなかった素材だ。しかし、近年ではこの緑青に代表されるエイジングが「味」として、採用する時計ブランドも増えている。オメガは9K ゴールドやパラジウム、シルバーなどの素材を混合させることで、酸化による緑青を発生させず、ゆっくりと色合いを深め、天然のツヤを生む素材に仕立て上げた。
柔らかな、それでいて華やかなピンクの色合いが感じられるのも、この素材を特別な存在に位置付けている。
なお、ベゼルはブラウンカラーのセラミックスとなっている。
シーマスター 300はオン/オフ問わず使える名機
シーマスター 300は、オメガ屈指の人気モデルである。2017年に発表された新生モデルは、本格ダイバーズウォッチとしての実力を備えながら、高い性能とヴィンテージ感あふれるデザインで支持されている。
高いコストパフォーマンスと抜群のステータス性も魅力である。プライベートとビジネスシーンを問わず、どのような場面でも活躍してくれるだろう。
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