クストスを代表するシリーズ
世界の社交界からビジネス界のエグゼクティブまで、幅広く愛用されるクストスの代表的なシリーズを紹介しよう。
疾走感あふれる曲線美「チャレンジ クロノⅢ-S」
ブランド誕生15周年を記念し、チャレンジ クロノシリーズの最先端モデルとして誕生した「チャレンジ クロノⅢ-S」。
新たにモデル名に加わった「S」はスポーツを意味し、スタイルや機能性、そして個性をより強調したモデルとなっている。
スポーツカーの疾走感をイメージした曲線、スケルトン加工が施されたムーブメント、マルチコンポーネント構造を強調した意匠など、細部へのこだわりが感じられるデザインとなっている。
このモデルには新しいデザインのトノーケースを採用。ケースサイドに厚みを持たせ、サイドガードとリュウズガードが備わったことにより実用性を増すと同時にアクティブな印象を持たせた。
また主要な素材をステンレススティールからグレード5チタンに変更することにより、さらなる軽量化・耐腐食性を実現している。
グレード5 チタンとはチタン合金の中でも最高水準グレードを指す。このチタン合金は、チタン90%、アルミニウム6%、バナジウム4%、鉄0.25%、酸素0.2%で構成される。純チタン(グレード1~4)よりも、はるかに強い物理的特性を有し、抜群の耐腐食性、優れた強度、軽量性、非磁性、耐火性などを有す。まさにクストスのアイデンティティを体現する素材といえる。
航空機がモチーフ「チャレンジ ジェットライナーⅡ」
航空機を想起させる名称を与えられた「チャレンジ ジェットライナーⅡ」。その名前のとおり、実際に航空機や宇宙工学の分野で用いられる素材を多用。とくにクストスの代名詞ともいえるグレード5チタンもそのひとつで、この素材を筆頭に、独自の素材の組み合わせにより軽量化を実現している。
その結果、縦53.7×横41.0mmという大型ケースながら、手に取ると驚くほど軽く、また三次元設計によりフィット感も高い、ユーザビリティを持たせたモデルとなっている。
デザインの特徴は、大胆なオープンワークが施されたダイアルとジェットタービンを思わせるスモールセコンドだ。
このスモールセコンドを実現するために、新しく輪列を増やし、さらにタービン型の大きなスモールセコンドを安定して駆動するため、アディショナルセコンドホイール(追加された秒針用歯車)の裏側に微弱な磁力を持つ永久磁石を設置。これによって回転を安定させている。浮いたような独特の立体感があり、それもこのモデルの魅力のひとつ。
この機構を搭載したモデルには「PETITE SECOND(プティ セコンド)」の頭文字であるP-Sが付いているので確認されたい。
航海の世界観を凝縮「チャレンジ シーライナー」
エレガントでありながらスポーティーな装いで、洋上の精神を形にした「チャレンジ シーライナー」コレクションに、2021年の新作として登場したのが「チャレンジ シーライナー P-S オートマティック」。
「チャレンジ ジェットライナーⅡ」に搭載された、“微弱な磁力を使って駆動を安定させる新たな機構”を採用。6時位置のスモールセコンドはまるでスクリューのようなデザインに仕上げられ、その動きは見る者を洋上へと誘う。
ケースサイドに設けられた合計4つの開口部は舷窓をイメージ。ケース内部に浮かぶようにセッティングされたムーブメントは、まるで海に浮かぶ船のような印象を与える。
また機構を堅牢にするためにムーブメント内部にはしっかりとしたブリッジが取り付けられているが、このブリッジには実際の船艇でも使用されるチーク材がストライブ状に接合されている。チーク材は堅牢さ、耐久性などを備えながら、木目の美しさが際立つ。まさにクストスと同じ魅力を持つ素材が使われているモデルなのだ。
クストスの注目モデルを紹介
数あるシリーズの中から、注目の人気モデルを厳選してピックアップ。愛すべき1本を見つけてほしい。
チャレンジ クロノⅢ-S CVT-CHR3-WHITE TTBKTT
自動巻き(Cal.CVS577)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Ti(縦53.7×横44mm)。100m防水。253万円(税込み)。
ブランド誕生15周年を記念して登場した「チャレンジ クロノⅢ-S」に、2021年ラインナップしたのがチタンケース×ホワイトカラーの新モデル。
今作ではダイヤル中央部、ブリッジ、見返しをホワイトに、またパーツをシルバーに統一し、クストスが掲げる3つのコンセプト「ハイテク」「スポーティー」「エレガンス」に加えて、「若々しさ」が感じられるモデルとなっている。
9時位置にはシチリアのシンボルマークの巴紋を用いたスモールセコンドが配され、さらに「5」と「7」のインデックスには、レーシングストライプを思わせるレッドの装飾が施される。
チャンレジ シーライナー P-S オートマティック CVT-SEA-PS-CPTT SBST
自動巻き(Cal.CVS410)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS+スカイブルーPVD(縦53.7×横41mm)。100m防水。176万円(税込み)。
6時位置にスクリュー型のスモールセコンドを備えたチャレンジ シーライナーの新モデル。
搭載されるムーブメントCal.CVS410は、大型のスモールセコンドを安定して駆動するため、アディショナルセコンドホイール(追加された秒針用歯車)の裏側に微弱な磁力を持つ永久磁石を設置している。本来、機械式時計にとって大敵のはずの磁気を取り込むとは、つねに先端をいくクストスの手腕を見せつけるモデルといってもいい。
SSケースにはスカイブルーカラーのPVD加工が施される。
チャレンジ ジェットライナーⅡ P-S オートマティック CVT-JET2-PS TTBLTT
自動巻き。Ti(縦53.7×横41mm)。100m防水。129万8000円(税込)。
「チャレンジ ジェットライナー Ⅱ P-S オートマティック」のなかでも、ブルーにオレンジというカラーリングが印象的なモデル。
デザインと機構の特徴であるジェットタービンを想起させるスモールセコンドを6時位置に備え、立体的なメカニズムを見ることができる。
パーツに施された大胆なオープンワーク(肉抜き加工)によって軽量化を図る一方で、グレード5チタンにより、強度を確保。また多層レイヤー構造により、耐衝撃性をも備え、まさに先端技術の結集である航空機を彷彿とさせる仕様となっている。
ハイテク時計を求めるならクストスを
高級時計に求める要素は、ブランドバリュー、デザイン性、精度などさまざまだ。
ハイテクというファクターを高級時計に持ち込んだことは、クストスの功績として極めて大きいと言える。性能と実用性、そして気品をまとったタイムピースの魅力を感じてほしい。
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