2021年 シチズンの新作時計まとめ

シリーズエイト

シチズンは、「Series 8（シリーズエイト）」をモダンスポーティーデザインの機械式時計ブランドとして再始動することを発表した。シリーズエイトのデザインテーマである"引き算の美意識"を引き継ぎながら、現代に求められる高い耐磁性能と実用性を備えることが今回のコンセプトとなった。デザインの軸となるのは、直線とシンプルな面で構成されたケースラインと、直線的でマットなヘアライン加工だ。ケースサイドからラグ、ブレスレットになだらかに続くカーブは、同時に発表された「ザ・シチズン メカニカルモデル キャリバー0200」との共通点が見て取れる。ザ・シチズンの当該モデルがシチズンの歴代アーカイブからインスピレーションを受けたものであるので、今作のシリーズエイトのデザインコードは、過去の名作の再解釈の流れの中で生まれたものと言えるだろう。ムーブメントは新開発のCal.0950あるいはCal.9051を搭載する。共に1万6000A/mの磁気を発する機器に1cmまで近づけても性能が維持できるレベルとなるJIS第2種耐磁をクリアする。Cal.0950が上位ムーブメントとなり、パワーリザーブ約50時間、平均日差-5秒～+10秒を実現する他、微動緩急針を備える点が特徴となる。ラインナップは、Cal.0950を搭載するのが「870 メカニカル」と、白蝶貝と金属文字盤を重ねたダイアルを与えた「830 メカニカル」の2モデル。そしてCal.9051を搭載するのがリュウズガードを備える外観が特徴の「831」だ。いずれのムーブメントも耐磁シールドを必要とせずに高い耐磁性能を実現しているため、時計の仕上がり厚さを薄くすることが可能となり、装着感を高めることに成功している。

プロマスター メカニカル ダイバー200m

エクストリームな環境に耐えうるプロフェッショナルスポーツウォッチをラインナップする「シチズン プロマスター」のマリンシリーズに、強化耐磁仕様の新メカニカルムーブメントを搭載したダイバーズウォッチ「プロマスター メカニカル ダイバー200m」3型が追加された。シチズンのプロマスターとしては久々に、機械式の本格ダイバーズウォッチが復活してきたことになる。ISO6425に適合する200m潜水用防水、グリップしやすい形状の逆回転防止ベゼル、蓄光塗料が塗布されて視認性に優れるデザインの時分秒針とインデックスなど、ダイバーズウォッチに求められる機能が網羅されている。今作に合わせてデビューとなる自動巻きムーブメントCal.9051は、JIS第2種耐磁（1万6000A/mまでの耐磁性能）をクリアする。これにより、電磁コンパスを積んだ船上のみならず、スマートフォンやPCなどの磁気を発する機器に囲まれた日常生活でも磁気帯びのリスクを減らすことが可能だ。その他スペックも、パワーリザーブは約42時間、平均日差-10～+20秒と、実用上十分な性能を備えている。ケースとベゼルは、シチズンの誇るスーパーチタニウムにデュラテクトを施して、軽量かつ堅牢なものとした。また、ベゼルとダイアルには、見る角度によって異なる陰影を作り出す、スタッズのような細かいピラミッドパターンを施して、強靭でタフな印象を加えている。なお、ウェットスーツ着用時にも対応する延長バンドが付属する。