父親のベルナールが着用するティファニーブルー「ノーチラス」のユニークピース
ベルナール・アルノーは純資産1500億ドル(21年)とも言われており、またアートピースのコレクターとしても知られている。コレクションにはピカソ、イヴ・クライン、ヘンリー・ムーア、アンディ・ウォーホルの作品があり、またLVMHをフランスにおける芸術の主要パトロンとして確立することに貢献した。06年にはルイヴィトン財団の建設プロジェクトを開始し、創造と現代美術に捧げられた建物は建築家であるフランク・ゲイリーによって設計された。このように、ファッションビジネスのみならず、アートや建築にも造詣が深い。長年の経験によって研ぎ澄まされた審美眼を持つ彼が、家族と過ごすひとときに身に着ける時計として選んだのはティファニーブルー文字盤のパテックフィリップ「ノーチラス」であった。
21年末に大きな話題を呼んだティファニーブルーのノーチラス(Ref.5711/1A-018)は世界限定170本の少数生産で、そのうちの1本のみが販売に先駆けてニューヨークでオークションにかけられた際には、予測落札価格5万ドルのおよそ130倍である650万3500ドル(約7億3489万円)で落札されたことも記憶に新しい。
しかし、上の写真を見ると3針モデルのノーチラスではないユニークピースであることが分かる。1枚目の写真ではあまりはっきり映っていないが、息子のひとりであるフレデリック・アルノーによるコメントと2枚目の写真から、同モデルは紛れもなくRef.5740(永久カレンダー)だ。この投稿は21年3月現在で、2.2万件のいいねと700件以上のコメントを獲得している。
ベルナールの長男であるアントワーヌ・アルノーは弟のこの投稿に対して「Qui a gagné?C‘est le +(plus) important」(誰が勝ったの? それが最も重要なことです)とコメントしているので、家族・兄弟仲の雰囲気が良いことも伝わってくる。ちなみに三男のフレデリック・アルノーはタグホイヤーのCEOを務めているが、この日は完全にオフモードだったのか、ロレックスを着用しているように見える。
LVMH社傘下のラグジュアリーウォッチブランドの方向性を握る彼らの貴重なプライベートショットとレアアイテムを今後も見られることを期待したい。
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