カジュアル化の時代に適したオンオフへの対応力
この日は腕を意識的に振ったためか、水分補給の必要性が生じてしまった。そこで栄養補給?も同時に行える店を探して、いつもは多くの常連で入りにくい人気の鰻屋に辿り着いた。
霊験あらたかな時計のせいかどうかは分からないが、珍しく待たずにスッと入ることができた。飲みながら筆者が余りに時計をチラチラ検分していたからなのだろう、隣の席の人が時計の話題を振ってきた。軽いウォッチトークに花を咲かせつつ、誰かが時計はコミュニケーションツールだと言っていたことを思いだす。あれこれ時計を変える筆者ではあるが、こういう経験が多いわけではない。
さて、インプレッションの続きであるが、某日は少しかしこまったビジネススタイルが要求される1日。そこでテイラードジャケット&ドレスシャツといった装いにバチスカーフを合わせてみた。
この時計は全体的にダークであり、文字盤にも数字を持たないことから比較的シックと言えるもの。テイラードスタイルと合わせても、チグハグに見えない穏やかな印象にまとまったのである。スポーティ要素がほど良い配分なので、ヘンに老成したルックスにならないところも好ましく感じたのであった。
その他、心に残ったことのひとつが文字盤と針に施された夜光である。
筆者はアンティーク時計がメインのウォッチスタイルであることから、夜光は基本的に気にしない。しかし当然ながら歴史ある高級ダイバーズの夜光は比べるのもシツレイなほどに有能。少し暗がりに入るだけでもしっかり時刻が見て取れる光りっぷりなのだ。
夕方遅くなどに自転車に乗ることの多い筆者だが、運転中のチラ見でもばっちり発光しているため、時刻確認ができたことに感銘を受けた。また、最後であるがリュウズの操作性もかなり筆者好みと付記しておきたい。
溝刻みに加えマット加工による大型リュウズは、指の潤い状態などに関わらず、しっかりキャッチできるもの。滑ることなく摘めて安定ある時刻調整ができたのである。
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