二重硬化処理がかなえる、強靭さと精悍な表情
MRG-B5000Bが、初号機にオマージュを捧げながらも先進性を示したデジタル表示モデルの最高峰であるならば、「MRG-B2000B」は、MR-Gのメインストリームであるアナログ表示モデルの、新たな最高峰である。
そのひとつ、「MRG-B2000B-1A4JR」がデザインのテーマに掲げているのは“赤備え(あかぞなえ)”。これは、戦国時代から江戸時代にかけて編成された、武具を朱塗りで統一した部隊・赤備えにインスパイアされたもので、古来より強さの象徴とされてきた赤色を、日本の伝統色である深紅(こきべに)で表現したモデルだ。
2017年発表の“赤備え”第1弾モデルと同様、ダイアルには甲冑を想起させる模様を配しながらも、この最新作では日本刀の反りに着想を得たインデックスや、ダイアルの外周に扇/屏風をイメージしたパターンを取り入れ、和の雰囲気を強めている。伝統色の深紅を用いたデザインはG-SHOCKのブランドカラーにも重なり、カラーリングでも強さを表現している。タフソーラー。フル充電時約26カ月(パワーセーブ時)。Ti(縦54.7×横49.8mm)。20気圧防水。33万円(税込み)。
近年のMR-Gは、その耐衝撃性能や力強い佇まいを武具と重ね合わせ、甲冑をイメージしたモデルを積極的に展開してきた。初めて“赤備え”のテーマを設けた2017年発表の「MRG-G1000B-1A4JR」を皮切りに、2021年には“勝色(かちいろ)”をアクセントカラーに添えた「MRG-B2000B-1AJR」を発表。今回のMRG-B2000B-1A4JRは、これに続く第3弾モデルとなる。
MRG-B2000B-1A4JRにおいて注目すべきが、外装素材とその処理。黒を基調に、深紅と金色の挿し色を施した、勇猛さを漂わせるルックスでありながら、ケースとブレスレットには純チタンを採用しているため、その装着感は驚くほどに軽快。しかも、錆に強い純チタンの表層を深層硬化処理によって4〜5倍に硬化させるとともに、DLCコーティングも施す二重の硬化処理によって耐傷性も高め、先に紹介したMRG-B5000Bと同様、G-SHOCK最高峰シリーズの徹底したクリエイションが愉しめるようになっている。
こうした外装処理や、G-SHOCKのコアである耐衝撃性能をルックス面でアピールするのが、先述した武具・甲冑をモチーフとしたデザイン。エッジの効いたトップベゼルやケース、ブレスレットの造形で屈強な雰囲気を放っているのはもちろんのこと、ダイアルにも日本の美意識を感じさせるエレメントを随所に施している。
ゴールドIPによって豪奢なアクセントを添えるインデックスは、天面が緩やかなカーブを描き、刀の反りを想起させる形状に。さらに、ダイアル外周には扇/屏風をイメージさせるカット面を施し、ダイアル全体に立体的な表情を生み出している。こうした独創的なデザインを作り上げるうえで重要になったのが、山形カシオのナノ加工技術だ。
とりわけ白眉なのがインデックスの製造工程で、まずは、ナノ加工技術の切削加工を駆使して、金型の基礎となるマスターモデルを製作。このマスターモデルをベースとしながら、金属を積層させる電気鋳造技術を用いて金型を作り、マスターモデルが備えていたシャープな形状や微細なデザイン表現を写し取れるようにした。つまり、インデックス表面のストライプパターンや稜線、さらには扇状のカット面が見せる光沢などは、このナノ加工技術なくしては生み出せなかったディテールだ。
武具・甲冑をモチーフとした、日本的かつストーリー性を感じさせるデザイン表現と、それを山形カシオの繊細な技術で具現化したMRG-B2000B-1A4JR。カシオらしさが結集した、最高峰シリーズにふさわしい完成度を示しているのみならず、ブランドカラーであるブラック×レッドを“赤備え”とオーバーラップさせることで、G-SHOCKが誕生から40年にわたって行ってきた“強さ”への追求をもしっかりとアピールしている。
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