MONACO Calibre12 CHORONOGRAPH
2nd Generation Model
〝復刻版モナコ〟の仕様を受け継ぐ現代スペック機
1997年に復活したモナコの最新版が、2014年に発表されたRef.CAW2111である。外観は2005年のCW2113に近いが、サイズが大きくなったほか、ディテールも改善された。自動巻き(Cal.12)。59石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦39×横39mm)。100m防水。57万5000円。
1997年にリバイバルしたモナコ(Ref.CS2110)の構成を継承するのが「モナコ キャリバー12クロノグラフ」である。もっとも、キャリバー12と銘打たれてはいるが、搭載するのはオリジナルのクロノマティックではなく、セリタ製のSW300に、デュボア・デプラ製のクロノグラフモジュール(DD2000系)を重ねたものだ。
ケースサイズは縦横ともに39㎜。これはかつてのモナコに同じだが、先述の通り、ケース構造は普通の2ピースに改められた。設計上の面白みには乏しいが、気密性は大きく向上している
ちなみに1997〜2010年まで、モナコのケースサイズは38㎜だった。しかし、14年発表の本作(Ref.CAW2111)からはオリジナルと同じ39㎜とされたほか、ディテールも大幅に改善された。例えば四角い風防。かつてはプラスティック製で、角が丸く、面にも歪みが見てとれた。しかし今は、硬いサファイアクリスタルに変更されたほか、エッジが立ち、面の歪みも解消された。
ケースの仕上げも同様である。ケースの角にポリッシュ仕上げを加えるのが、モナコの伝統だ。かつてはお世辞にも面が整っているとは言いがたかったが、サテンとポリッシュを併用した2014年以降のモデルは、今や価格以上の仕上がりを見せる。複雑な形状にもかかわらず、きちんと角が立っている点で、以前とは別物と言ってよい。
ブルーの文字盤も進化を遂げた。2005年のRef.CW2113以降、モナコの一部モデルは下地に筋目模様を施し、その上から着彩した文字盤を採用してきた。基本的なデザインや色は同じだが、以前より色味が安定した結果、落ち着いて光るようになった。タグ・ホイヤーの成熟を感じさせる現行モナコ。これをベースにしたのが、次に紹介する〝マックイーン復刻版〞だ。