H.モーザーは、ミニマルなクラシックライン「エンデバー」の新作として、フライングトゥールビヨンモデル「エンデバー・トゥールビヨン コンセプト ベンタブラック®」と、3針モデル「エンデバー・センターセコンド ベンタブラック®」の2種を発売した。レッドゴールドとVantablack®(ベンタブラック®)、両極端な2つの色彩を組み合わせたこれらの新作は、H.モーザーが誇るコントラストの妙とエンデバーのアイデンティティを体現したコレクションとなっている。
H.モーザー、新しいエンデバーを発売
H.モーザーのエンデバーは、ブランドの伝統的なラウンドモデルをユニークかつ現代的に再解釈したコレクションだ。「レス イズ モア」、つまり「少ないほど豊かである」がそのコンセプトであり、腕時計として最小限の要素のみを採用したミニマルデザインを特徴としている。
今回、このエンデバーの新作として登場したのは、フライングトゥールビヨンモデルと3針モデルの2種。レッドゴールド製ケースとVantablack®(ベンタブラック®)の文字盤を採用し、生み出される魅惑的なコントラストによって時代を超越するエレガンスが表現された2モデルだ。
自動巻き(Cal.HMC 804)。28石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。5N レッドゴールドケース(直径40mm、厚さ10.7mm)。Vantablack®(ベンタブラック®)文字盤。3気圧防水。1263万9000円(税込み)。
22年に発売されたストリームライナー・トゥールビヨン ベンタブラック®でも採用されたこの組み合わせだが、今回はH.モーザーのヘリテージたるエンデバーと、ベンタブラック®が融合。受け継がれてきた伝統と先端技術の共存に成功しており、エンデバーのタイムレスな魅力がより際立つ仕上がりを見せている。
また新作では、時計製造の真の目的、すなわち単なる時間表示に留まらない感性の表現も重視された。特に、フライングトゥールビヨンモデルについてはインデックスやロゴといった要素さえもオミットされており、シリーズコンセプトである「レス イズ モア」が完遂されている。
また、ベンタブラック®とミニマリズムの追求によってお膳立てされたフライングトゥールビヨンも、創意の極地たる仕上がりを見せている。採用された一対のヘアスプリングはゼンマイの重心の動きを補正し、摩耗を軽減。精度と等時性の大幅な向上にも寄与しており、ダイアル上では極めて正しい1秒が刻まれる様子を楽しめる。
自動巻き(Cal.HMC 200)。27石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。5N レッドゴールドケース(直径40mm、厚さ11.2mm)。Vantablack®(ベンタブラック®)文字盤。3気圧防水。420万2000円(税込み)。
一方、3針モデルのダイアルには、多くのベンタブラック®モデルを手掛けてきたH.モーザーの専門技術により、レッドゴールドのインデックスが施されている。こちらではトゥールビヨンモデルに比べてレッドゴールドが占める割合が増え、よりコントラストが際立つ仕上がりだ。
ただし、こちらでもH.モーザーのロゴはオミットされており、共通して「レス イズ モア」の追求が見られる。
これら両モデルは、ブランド背後の才能ある職人の存在を思い起こさせ、ブランドロゴ無しに真のラグジュアリーの表現に成功している。これにより、シンプリシティが持つ思いがけないパワーを証明した新作は、まさにH.モーザースタイルの体現と呼べるだろう。
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