オーデマ ピゲがふたつのブラックセラミックス製「ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ」を発表

2023.09.26

オーデマ ピゲは、直径42mmの「ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ」の新モデル2バージョンを発表した。このふたつのタイムピースには今回初めてブラックセラミックケースが採用された。洗練されたホワイトゴールドとチタンのディテールを散りばめたスタイリッシュなデザインも特徴だ。


ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ(26591CE.OO.D002CA.01)
手巻き(Cal.2953)。32石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。ブラックセラミックケース(直径42mm、厚さ14mm)。20m防水。要価格問い合わせ。※ロイヤル オークは、引き続き入手困難な状況が続いている。

 オーデマ ピゲの最先端技術を集約したスーパーソヌリのメカニズム、特許取得済みの手巻きミニッツリピーター ムーブメント、Cal.2953を搭載。セラミックスの音響伝導性を向上させ、優れた音響効果を生み出している。コンテンポラリーなデザインと最先端のテクノロジーをブレンドさせたこの2モデルは、ロイヤル オーク コレクションに新たな技術とデザインの可能性を開くものである。

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ(26591CE.OO.D002CA.02)
手巻き(Cal.2953)。32石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。ブラックセラミックケース(直径42mm、厚さ14mm)。20m防水。要価格問い合わせ。※ロイヤル オークは、引き続き入手困難な状況が続いている。

スタイリッシュなブラックデザイン

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

 ふたつのタイムピースはさらにケースバックも全てブラックセラミックスで、これもオーデマ ピゲでは初めてのことだ。サイドに見える多くの開口部は、ウォッチを着けた時にミニッツリピーターの音を増幅するためで、ケースバックの完璧なクオリティ、セラミック部品の最高の仕上げにより、素材のニュアンスが美しく引き出され、マルチ構造ケースのフォルムが際立つ。

 今回使われたセラミックスは酸化ジルコン(ZrO2)パウダーとバインダーで構成されている。最終的なカラーは1000℃以上で焼結された後で出現する。ひとつひとつの部品は手作業で丁寧に研磨され、トレードマークでもあるサテンブラッシュとポリッシュ面取りを組み合わせた仕上げが完成する。最後にケースバックに音波のモチーフを彫り込み、スーパーソヌリのメカニズムの優れた音響効果へのトリビュートとしている。

 タイムピースのブラックのモノクロデザインはグランドタペストリーダイアルも同様で、線路目盛りと6時位置のスモールセコンドカウンターはスネイル仕上げだ。ひとつは蓄光処理を施したホワイトゴールドのアワーマーカー、ふたつ目のモデルは13個のバゲットカットダイヤモンドのインデックスを並べ、ゴージャスな輝きを演出している。どちらも蓄光処理を施したホワイトゴールドのロイヤル オーク針を使い、視認性を考慮している。ダイアルのホワイトゴールドのディテールに呼応するかのような8個のホワイトゴールドの六角形のビスが、八角形のベゼルをケースに固定する。

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

 どちらのタイムピースも、チタンリンクと新しい3ブレードのチタン AP フォールディングバックルがついたブラックラバーストラップを組み合わせている。

セラミックと音響効果

キャリバー“2953”

 ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリでは、複雑な技術とデザインディテールが融合している。これらのタイムピースはオーデマ ピゲが有する最新の手巻きミニッツリピータームーブメント、特許保持のCal.2953を搭載。最新テクノロジーと伝統装飾に包まれたムーブメントだ。セラミックの限られた音響伝導性にもかかわらず、このタイムピースは2015年に登場したマニュファクチュールのスーパーソヌリ テクノロジーによる優れた音響効果を発揮する。

 2016年にロイヤル オーク コンセプト コレクションとしてオーデマ ピゲが開発したスーパーソヌリのメカニズムは、懐中時計レベルのソヌリの音質と音量を与えた。このテクノロジーは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)との8年に及ぶ開発研究の成果によるものだった。従来のミニッツリピーターの力強い音質や楽器のハーモニーを参考に、時計師、技術者、学者と音楽家で構成されたチームが新しいソヌリのテクノロジーを求め、ウォッチケースの研究を進めた。

 優れた音響性能と音質、ハーモニーのトーンは、同時に開発された特許保持のゴング、ケースの構造、打音レギュレーターにより得られるものだ。開発の中心はケース構造にあった。ゴングは地板ではなくチタン膜にとりつけられ、これが音響板として機能し音の伝導性を高める。サイドに小さな通気孔を設けたケースバックを組み合わせることにより、ウォッチを腕に着けた時にチタン膜はミニッツリピーターの音を完璧に反響させた。この仕組みはウォッチの外装部品の素材にかかわらず機能することが証明されている。

ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

 スーパーソヌリの音質テクノロジーは非常に進んだもので、オーデマ ピゲはこれをチタン、プラチナ950、18Kホワイトゴールド、ピンクゴールドなど、コレクションの異なる素材のモデルに採用し、それぞれのウォッチがパワフルでユニークな音色を生み出すことを確認した。今年はこの音質体験をさらに一歩進め、初めてブラックセラミックスのミニッツリピーター スーパーソヌリを発売。スーパーソヌリの音響膜と共に音響チェンバーとして重要な役割をもつケースバックも、同様にブラックセラミックス製である。ゴングはチタン膜に取り付けられ、セラミックスの音伝導性を向上させ、パワフルで澄んだ音色が得られる。

過去へのコンテンポラリーなトリビュート

 1875年の創立時から、オーデマ ピゲはソヌリのメカニズムを専門とし、複雑なグランドソヌリ、プチソヌリ、ミニッツリピーターのメカニズムを製造し続けてきた。1882年から1892年にかけて製造された 1625本の時計の半分以上がソヌリを搭載していた。これを可能にしたのはジュウ渓谷のアトリエで働いていた、12人のクラフツマンたちの並外れた才能と技術であった。

 オーデマ ピゲはソヌリを作り続けてきたが、20世紀の大半を通じてソヌリの製造は非常に稀なものだった。1892年から1957年までの65年間で製造されたミニッツリピーターは、わずか35本しかなかった。1960年代にはソヌリのメカニズムは懐中時計だけに使用された。オーデマ ピゲのソヌリウォッチはクォーツ危機を乗り越え、1990年代に復活する。ミニッツリピーターのメカニズムは1997年のコレクションに登場した。「ロイヤル オーク グランドコンプリカシオン」で初めて、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、スプリットセコンド クロノグラフを組み合わせた超複雑時計を完成させた。

 2015年に導入された「ロイヤル オーク コンセプト、スーパーソヌリ テクノロジー」は、2019年のロイヤル オーク コレクションのチタン製ミニッツリピーター スーパーソヌリモデルに使われた。チタン、プラチナ、またはそのふたつを組み合わせたモデルがその後に続いている。今回、オーデマ ピゲが時計づくりの限界を押し進め、伝統のノウハウと最先端テクノロジーを融合させ、妥協を許さないデザインで包んだのが、ふたつの新しい「ブラックセラミック ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ」である。


Contact info: オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000


オーデマ ピゲがフルチタンの「ロイヤルオーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ」を発表

https://www.webchronos.net/news/70028/
オーデマ ピゲ CODE 11.59 New Complication

https://www.webchronos.net/features/56601/
オーデマ ピゲのロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリに日本限定モデルが登場

https://www.webchronos.net/news/55153/