タグ・ホイヤーは、チーム イクザワと初めてパートナーシップを結んた。モータースポーツの代名詞であり、今日、“Team Ikuzawa The Choice of Racing Enthusiasts”はカルチャーとなっている。時計として具現化されたこのコラボレーションでは、並ぶもののないタグ・ホイヤーの専門性、非凡なカスタマイズの天才、ジョージ・バンフォード、そして誇り高き生沢レガシーを受け継ぐ生沢舞の大胆で天才的なビジョンが結合している。
自動巻き(cal.HEUER 02)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42mm)。100m防水。世界限定100本。96万8000円(税込み)。
生沢 徹の伝説
芸術家を親に持つ生沢 徹は、15歳で二輪レースに出場し最下位でレースを終えたが、その努力に対して敢闘賞を受賞。それが、レーサーとしてのキャリアをスタートする好機となった。1963年、二輪から四輪に乗り換えた生沢は、プリンス自動車と契約し、鈴鹿でのスポーツカーの日本グランプリにスカイライン・スポーツクーペで初参戦した。そして、1964年に再び同チームと組んでレースに参加したが、そこにスカイライン GTが投入されたことがレジェンドとなり、スカイライン GT伝説は現代にまで続いている。
1967年、レースに出場するのに乗る車がなくなった生沢は、日産との契約を終わらせ、日本の輸入業者からポルシェ 906をリースする。先例を覆した生沢は、日本の他チームを打ち負かし、レースに勝利した。こうして、ポルシェは日本でよく知られる存在となり、生沢とポルシェの生涯にわたる長い関係が始まったのだ。
1960年代後半、生沢はヨーロッパのレースに参戦し、モーターレースでの名声を得た。1966年、英語があまりわからなかったにもかかわらず、イギリス・フォーミュラ3選手権に参戦。1967年、スターリング・モスから、ブランズハッチを拠点とするモーターレーシング・ステーブルズに紹介された生沢は、1968年までにはフランク・ウィリアムズのチームでレースに出場するようになる。
その後、ワークスドライバーとしてポルシェに加わり、ル・マンやフォーミュラ 2において日本人レーサーとしてパイオニアとなった。そして生沢は、現在はチーム イクザワという名称で知られている、i&i レーシングディベロップメントを創立したのだった。丹頂鶴があしらわれた赤と白のリバリーは、生沢ファミリーの芸術志向を反映している。
クリエイティブディレクター 生沢 舞
活気ある日本のデザインカルチャーとアートシーンにおいて、生沢 舞は頭角を現し、影響力のあるデザイナーやトレンドセッターとコラボレーションするようになった。タグ・ホイヤーとのコラボレーション経験のある、藤原ヒロシというレジェンド的な存在との仕事が、その最たるものだろう。
世界で最も影響力のある自動車アンバサダーの一人でもある生沢 舞。そのクリエイティブで斬新な視点を、カースペースの中で実施してきたプロジェクトに投入することをミッションとしている。父由来のレースのルーツ、スタイルに対する際立った感性、そして日本人としての文化的背景を見事に調和させ、これを具現化している。
ジョージ・バンフォードとのコラボレーション
カスタマイズの神でありデザインの目利きでもあるジョージ・バンフォードは、巧みな技でパズルを完成させる。バンフォードのタグ・ホイヤーに対する深い敬愛が、生沢家に深く根ざした車への愛とつながり、彼をこの類まれなコラボレーションの理想的なパートナーに結びつけたことにより、バンフォードの長年の友人である舞とコラボレーションする機会が生まれたのだ。
幻のような力がひとつとなり、タグ・ホイヤーの比類なき専門性、ジョージ・バンフォードの無限のクリエイティビティ、そして生沢 舞のアーティスティックなビジョンが融合した。その結果、時計製作、エレガンス、またカーレーシングが共鳴し合い、わかる人に認められるものが出来上がった。
丹頂鶴のような赤と白
今回のコラボレーションの中心にあるのは、目を引くレッドとホワイトの時計だ。チーム イクザワと、そのカルチャーへの敬意を表したデザインで、ダイヤルは、ホワイトオパーリン仕上げを特徴とし、レッドの60秒/分スケールが目を引く。3時位置と9時位置にはホワイトそしてレッドのクロノグラフカウンターが配され、コントラストを生み出している。
ロジウムメッキ、ポリッシュ仕上げのインデックスと針には、ホワイトのスーパールミノバとレッドラッカー塗装が施され、スポーティーながらも洗練された本質がにじみ出ている。
ステンレススティール製3連ブレスレットは、フォールディングクラスプを採用し、アイコニックなタグ・ホイヤーのシールドロゴがあしらわれている。この時計には、特徴的な「Team Ikuzawa」のプリント入りのベルクロ付きホワイトカーフレザーストラップが付属し、様々なオケージョンに対応できる。
タイムピースにはそれぞれ、特殊なステンレススティール製ねじ込み式サファイアケースバックが用いられ、「XXX/100」、「Team Ikuzawa」ロゴ、「BAMFORD WATCH DEPT」のマークが誇らしげに刻まれている。
Cal.ホイヤー 02
搭載されているムーブメントのCal.ホイヤー02は、クロノグラフの確実な動きを保証するために従来のコラムホイール機構を採用し、ナイトドライバーがレースウィークエンドを通して動き続けることを可能にする、約80時間のパワーリザーブを備えている。サファイアクリスタルのケースバックからはブラックの回転ローター、ブルーでプリントされた文字、ブルーのコラムホイールがのぞき、ここでもクロノグラフのダイアルと同じ配色が展開されている。
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