ポルシェとパートナーシップを結んでいるタグ・ホイヤーは、「カレラ」コレクションと「ポルシェ911」がそれぞれ60周年を迎えたことを記念したモデル「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ」を発表した。本作は、世界で初めてとなる減速するクロノグラフ針を搭載している。
タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ
タグ・ホイヤーは、2021年にポルシェとのパートナーシップを締結している。この2社から、新たなふたつの名機「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ」が登場した。新作は、タグ・ホイヤー カレラ コレクションと「ポルシェ911」(当初の名称は901)の60周年という大きな節目を記念して生まれたモデルだ。
時計とクルマのそれぞれの要素を融合したタイムピースで、他社にない画期的なタイムキーピングを実現している。スピードと精度を併せ持ち、時速100kmまでわずか9.1秒という初代ポルシェの目覚ましい加速記録――その後911の発展とともにさらに強力な数字が歴史を刻んでいくことになる記録――のエッセンスを強調するモデルの登場である。
1963年と「ポルシェ911」
1963年の画期的な登場以来、ポルシェ911はひたむきに性能、精度、革新を追求する姿勢で、エンスージアストたちを魅了してきた。このアイコニックなクルマは、そのパワー、俊敏性、技術力に加え、時速100kmまでわずか9.1秒で加速するという記録で世間を驚かせた。ポルシェ911の圧巻の加速性能は、性能と革新に対するポルシェのコミットメントを強く示していた。それはポルシェ911のその後のモデルへの道を開き、境界線を押し広げ、スピードとドライビングダイナミクスの新記録の確立へとつながっていった。
1963年と「ホイヤー カレラ」
1963年、「ホイヤー カレラ」が発表された。「カレラ・パナメリカーナ」という名レースにインスピレーションを得ていたジャック・ホイヤーは、レーシングスピリットを持ち、利便性が高く機能的で、無駄な要素をすべてそぎ落とし、研ぎ澄まされた視認性の高いデザインの時計を開発した。その時計には、カレラという名がふさわしい、とジャックは考えたのだった。
記念すべき1963年から60年。2023年に、タグ・ホイヤーは再びポルシェの素晴らしいスピードの記録に賛辞を贈る新作を発表した。革新的なデザインと、911伝説を呼び起こす「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ」の登場だ。ステンレススティールとゴールドのふたつのエディションが、ポルシェ911のアイコニックな地位とその目覚ましい性能の歴史を称え、時代を画すポルシェの記録の数々を支えてきたスピリットと、タグ・ホイヤーの揺るぎない卓越性の追求が完璧な形で融合した。
新ムーブメントCal.TH20-08
精度とスピードへの賛辞として、タグ・ホイヤーは新しいムーブメントのCal.TH20-08を初めて採用した。これは、ウォッチズ & ワンダー 2023で発表した自社製Cal.TH20シリーズを新たに解釈し仲間入りしたものだ。
加速し減速するクロノグラフ針
短時間の精密な計測を念頭に設計されたCal.TH20-08は、ポルシェ901の9.1秒の0-100km/h加速を模している。中央針が軽やかに加速し、60秒かけて徐々に減速してから素早く再スタートする。選ばれたデザインは、ダイアルに明確な視認性を与えてくれる。
このムーブメントにはふたつのスネイル(かたつむり)型のホイールを使用する独特の機構があり、それが中央針の魅力的な減速の動きを生み出している。ホイールは、MEMS産業で広く使用されているLIGAプロセスという最先端技術を用いて製造されている。精度、クラフツマンシップ、魅力的なデザインに対するタグ・ホイヤーのコミットメントを示すCal.TH20-08は、ウォッチメイキングに新たな基準を確立するだろう。
本作のダイアルは、スピードと加速の視覚的な表現で見る人を魅了するだろう。フランジに描かれた赤のラインは初代ポルシェ911へのオマージュであり、わずか9.1 秒で0-100km/hに到達したパワーを表している。このダイナミックな要素が、タイムピースに動きと躍動感を与えている。
ダブルグラスボックスの採用
自動巻き(cal.TH20-08)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。18KRGケース(直径42mm)。100m防水。295万3500円(税込み)。
新次元のイノベーション、ダブルグラスボックスも採用されている。「グラスボックス」と呼ばれるのは、それがドームのように弧を描くサファイアクリスタルでできているからで、これは1970年代にあった、同様のドーム型のヘサライトクリスタルへのオマージュと言える。タキメーターの目盛りの上を、自然にカーブを描くように再設計されたグラスボックスは、ダイアルの端まで伸び、ケースと一体になっている。歪んで見えやすいフランジ部分もハッキリと見やすく視認性の改善に大きく役立っている。
自動巻き(cal.TH20-08)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42mm)。100m防水。111万5500円(税込み)。
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