グランドセイコーより、Cal.9R誕生20周年を記念したふたつの限定モデルが発表された。それぞれ「ヘリテージコレクション」と「スポーツコレクション」よりラインナップし、信州 時の匠工房から望む穂高連峰にちなんだデザインを与えられている。
グランドセイコー“第3のムーブメント”の20周年を記念した限定モデル
主ゼンマイによる動力源と、ICと水晶振動子による調速機構を備えることで、機械式時計のような強いトルクと、クォーツ式時計に匹敵する高い精度を両立させた独創的なムーブメント、それがスプリングドライブだ。セイコーはこのスプリングドライブの開発を1970年代後半からスタートし、99年に製品化。その5年後にあたる2004年にグランドセイコー専用のスプリングドライブムーブメントCal.9Rを生み出したことで、長年にわたるこの独自ムーブメントへの情熱を結実させた。
このCal.9Rの誕生から20周年を迎えた今年、グランドセイコーは「ヘリテージコレクション」と「スポーツコレクション」より、ふたつの限定モデルを発表した。
穂高連峰の雪原が朝焼けに染まる様子を表現した「ヘリテージ コレクション」
無駄な装飾のない、王道デザインが魅力の「ヘリテージコレクション」の新作。グランドセイコー専用のスプリングドライブムーブメント、Cal.9R誕生20周年を記念する限定モデルだ。自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R65)。30石。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径41mm、厚さ12.5mm)。10気圧防水。世界限定1500本(うち国内650本)。86万9000円(税込み)。
ヘリテージコレクションにラインナップするRef.SBGA211は、グランドセイコー初のスプリングドライブ搭載機、“SBGA001”と“SBGA003”のデザインを踏襲したモデルだ。すっきりとしたケースラインやシャープな時分針とインデックスといった、グランドセイコーとしての王道デザインを備えている。
注目すべきポイントは、淡い赤色を取り入れたダイアルだろう。この色味は、スプリングドライブムーブメントが作られる、信州 時の匠工房から望む穂高連峰の雪原が、朝焼けによって染まる様子を表現したものだ。繊細なパターンは、風に吹かれた雪原に浮かび上がる風紋をモチーフとしている。
ケースとブレスレットの素材は、軽量かつ耐食性、そして審美性にも優れたブライトチタンだ。
ムーブメントは、2004年にグランドセイコー専用スプリングドライブとして誕生したCal.9R65。今なおさまざまなモデルに搭載されており、実用性の高い自動巻き機構、そしてパワーリザーブ約72時間を有している。
穂高連峰の岩肌があらわになる、夏の朝焼けを表現した「スポーツ コレクション」
実用性を強化したモデルがラインナップする「スポーツコレクション」。今作は、GMT機能を搭載し、20気圧防水を備えている。自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R66)。30石。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.5mm、厚さ14.7mm)。20気圧防水。世界限定1300本(うち国内600本)。84万7000円(税込み)。
スポーツコレクションにラインナップするのは、Ref.SBGE305だ。20気圧防水を備える頑強なステンレススティール製ケースやセラミックスベゼル、手首との干渉を防ぐ4時位置のリュウズなど、アクティブシーンにもふさわしい機能的なデザインを持つ。
本作のダイアルは、ダークレッドに彩られている。ベゼルのブラックとダイアルのレッドの組み合わせが表現するのは、穂高連峰の険しい岩肌があらわになる、鮮やかな夏の朝焼けだ。
ケースとブレスレットは、サテン仕上げを基調としつつも随所にポリッシュを加えることで、グランドセイコーらしい上品な印象を与えている。艶やかなベゼルは、ファインセラミックスの中でも特に高い強度と靱性を持つジルコニア・セラミックス製だ。
搭載するCal.9R66は、約72時間のパワーリザーブとGMT機能を搭載したムーブメントだ。本作では、シルバーカラーのGMT針と、ベゼルまたはフランジの数字によって、第2時間帯を読み取ることができる。
Ref.SBGA211は世界限定1,500本が用意され、うち650本が日本国内での販売。Ref.SBGE305は世界限定1,300本のうち、600本が日本国内で販売される。
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