ブランパンのブランドフレンドである松尾英明氏が、ル・ブラッシュのマニュファクチュールを訪問した。松尾氏は、ミシュラン3つ星レストランの柏屋の総料理長を務めており、料理の技術的な指導から豊かな食文化の継承まで幅広く尽力している人物である。
共鳴する職人の世界
ミシュランガイドのグローバルパートナーを務めるなど、食の世界とも深い関わりを持つブランパン。同社は2022年12月に、一流シェフが名を連ねるブランドフレンドの輪に、松尾英明氏を迎え入れた。松尾氏は1986年に料理の道に入り、1992年には柏屋の料理長に就任したシェフである。現在では、柏屋の主人として総料理長を務めている。
その実力は、農林水産大臣より、2013年に第4回料理マスターズ ブロンズ賞、2018年に第9回料理マスターズ シルバー賞、2023年に第14回料理マスターズ ゴールド賞を受賞するなど、広く認められている。技術的な指導だけではなく、持続可能な食への取り組みである「いただきますを考える会」の立ち上げや地域の活性化にも尽力している。
柏屋は1977年に、松尾英明氏の父である松尾直徳氏が開業した日本料理店だ。1993年には店舗を改修し、座敷と茶室を備えた料亭となる。2009年にはミシュラン2つ星を獲得。さらに2010年以降は、連続でミシュランの3つ星を獲得し続けており、2012年以降は継続して、世界中の厳選された65カ国580のホテルとレストランが加盟する非営利組織、ルレ・エ・シャトーに加盟している。
ブランパンの高級時計製造の姿勢にも重なる松尾氏の作り出す料理の品質や、その料理に懸ける伝統と革新への熱意を考えれば、ブランドフレンドへの加入は当然の成り行きであっただろう。ブランパンは、松尾氏をル・ブラッシュのマニュファクチュールへ招待し、グランド・コンプリケーションやメティエ・ダールウォッチの製造現場を披露した。同社の職人技を目にした松尾氏は、彼らに敬意を表すとともに、次のように語った。
「僕たちはお客様が見ている以外のところで、いろんな準備をしたり、お客様に喜んでもらうための努力を重ねています。今日工房で、職人さんたちの作業の正確さや綿密さ、そして組み立てられていく時計を目の当たりにしました。その時計が完成すると持ち主が一生見ることのできないであろう内側の部分にまで、丁寧な仕事をしておられる。それを見た時に僕たちととても似通ったところがあるなと。でもそういうものは、お客様が目にすることがないからといってあまり意味がないのかと思ったらそうではなくて、人がそれに傾ける思いというものは、確かに伝わっていくと思うんですよね。だから料理人がお客様の見えないところで重ねていく努力というのと同じように、ブランパンの時計の細部にわたるまでの心配りの深さは、この時計を手にするお客様に何か非常に大きな感動として伝わっていくんだろうなと思って強い共感を持ちました。」
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