グランドセイコーより、スプリングドライブ「キャリバー9R」誕生20周年限定モデルが登場！

グランドセイコーが誇るスプリングドライブムーブメント「キャリバー9R」誕生20周年を記念した限定モデルが「スポーツコレクション」から発表された。2024年7月6日（土）より、世界限定700本が発売される予定だ。ダイアルには、新たな技法で穂高連峰の朝焼けを表現しており、色彩が繊細に変化する様子を楽しむことができる。

グランドセイコーから、スプリングドライブ「キャリバー9R」の誕生20周年記念モデルが登場！

　グランドセイコーはスプリLUCングドライブ「キャリバー9R」の誕生20周年記念として、「スポーツコレクション」から限定モデルを発表した。税込み定価は183万7000円。2024年7月6日（土）より発売が予定されており、世界限定700本が生産される。うち、500本が国内販売となる。

　スプリングドライブは、セイコーから1999年に発表された独自機構だ。機械式時計のように主ゼンマイを駆動力としながらも、クォーツ式時計と同じく水晶振動子によって調速を行う。つまり、強いトルクと高精度を両立することのできる機構なのだ。2004年には、グランドセイコー専用の自動巻きスプリングドライブCal.9R65が登場。2024年は、この「キャリバー9R」20周年にあたる。この節目の年に打ち出された「スポーツコレクション キャリバー9R 20周年記念限定モデル」Ref.SBGC275は、深く、しかし鮮やかなレッドカラーの文字盤を備えている。

　このダイアルは、“光学多層コーティング”という技法を取り入れて、繊細な色彩の変化や、自然が織りなす光と影のコントラストを表現している。　このコーティングはPVDによって幾重にも薄膜を重ねており、その効果で繊細な型打ち模様を際立たせながら、光の当たる角度で色彩を変化させる技法だ。なお、特許が取得された技法である。

　色のモチーフとなったのは、キャリバー9Rの製造地である信州の、穂高連峰の鮮やかな夏の朝焼けだ。日の出前後の30分ほどしから見ることができない赤く染まる連峰の山頂の姿を表現している。

グランドセイコーのシンボルであるライオンに込められた意味

　ダイアルの色は朝焼けだが、型打ち模様はライオンのたてがみがデザインソースとなった。

　また、力強い造形を持ったケースは、金属の塊のエッジを切り落としたような大胆な形状のラグを有しており、これも獅子の前足から着想を得た。ケースの重心が低く設計されているため、ブライトチタン製という軽さも相まって、優れた装着感を備えている。ザラツ研磨による歪みのない鏡面仕上げとヘアライン仕上げにより、その屈強なシルエットが際立っている。

　なぜこのように“獅子”がモチーフになっているのかというと、グランドセイコーは1960年に誕生して以来、百獣の王と呼ばれる獅子をブランドのシンボルとして用いてきたためだ。そこには、最高峰の腕時計を目指す意志が込められている。本シリーズにおいても、その意志をデザインとして昇華している。

標準仕様よりもさらに高精度なスプリングドライブムーブメント「キャリバー9R96」

　特別なムーブメントが搭載されていることにも、注目したい。標準仕様の「キャリバー9R86」が平均月差±15秒であるのに対し、本作に搭載される「キャリバー9R96」は平均月差±10秒（日差±0.5秒相当）の精度を実現している。特別精度の証として、回転錘に18Kイエローゴールド製の獅子の紋章があしらわれ、裏蓋から眺めることができる。