パリ時間の2024年8月4日夜に行われた陸上男子100m。世界中が注目するレースは、稀に見る激戦となった。そんな中、僅差で金メダルに輝いたのはオメガのアンバサダーである、アメリカ人アスリート、ノア・ライルズ選手だった。ライブ映像では確認できなかったが、ノア・ライルズ選手と一緒にこの100mを走った腕時計が「スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン」だ。そしてこの公式順位の判定を支えたのが、オメガのフォトフィニッシュカメラ“スキャン オー ビジョン アルティメート”だった。
陸上男子100mで金メダルに輝いたノア・ライルズ選手の腕時計は?
パリ時間の2024年8月4日夜、陸上男子100mが開催された。激戦の末、僅差で金メダルを獲得したのは、オメガのアンバサダーである、アメリカ人アスリート、ノア・ライルズ選手。彼の手首には、オメガの「スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン」が巻かれていた。
ノア・ライルズ選手 着用時計「スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン アポロ8号」
1968年12月にアポロ8号によって、3人の宇宙飛行士は人類史上初めて月の裏側の様子を見ることができた。そのパイオニアスピリットに敬意を表して発表されたモデルが「ダークサイド オブ ザ ムーン」である。レーザーアブレーション加工で月面を再現したブラックの自社製手巻きムーブメントCal.1869を搭載している。彼が着用したのは、2018年に発売された初代モデル。直径44.25mm、厚さ13.8mm、総重量89gの本作は決して小さくはない。しかしオリンピックの100m決勝を走ることは、ノア・ライルズ選手にとって何の影響もなかったようだ。手巻き(Cal.1869)。44石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。セラミックケース(直径44.25mm、厚さ14mm)。50m防水。165万円(税込み)。
Cal.1861は現在でも「スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ」の旗艦モデルに搭載されているが、Cal.1861をオープンワークにしたこのCal.1869は「アポロ8号」モデルが初採用となる。特徴的な質感の月のレリーフをあしらったブラックバージョンが印象的だ。なお、以前のモデルには自動巻きコーアクシャル クロノメーター認定のCal.9300が搭載されており、クロノグラフはバイコンパックスであった。
オメガの計時技術にも要注目!
選手たちがゴールした瞬間、スコアボードに示された1 位のタイムは9 秒79。そのタイムを出したのはノア・ライルズ選手ともうひとり、ジャマイカ代表のキシェーン・トンプソン選手。スタジアムの誰もが固唾をのんでスコアボードを見守る中、公式順位として発表されたのは、ライルズ選手が優勝という結果だった。これは、オメガのフォトフィニッシュカメラによる画像が、ほんのわずかライルズ選手がリードしてゴールしたことを証明したためである。
今大会から導入された最新版のフォトフィニッシュカメラ“スキャン オー ビジョン アルティメート”は、1秒間に最大4万枚のデジタル画像を記録することが可能だ(ちなみに、従来のフォトフィニッシュカメラが1秒間に記録できる画像は1万枚だった)。このカメラは動きの一瞬をとらえる高速カメラとは異なり、ゴール地点で一定時間内に起きたこと記録し続け、多くの“時間のスライス”を取得する。この時間のスライスを瞬時につなぎ合わせ、各選手がゴールラインを越えた瞬間を示す1枚の合成写真を生成し、審判が迅速に結果を判定する。今回のレースの結果も、まさにこのようにしてもたらされた。
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