グランドセイコーがスプリングドライブムーブメントCal.9Rの誕生20周年を記念した限定モデル2種を発表した。一方はCal.9R65を搭載し、9月7日に全世界1300本が発売される。Cal.9R31を搭載したもう一方のモデルは、11月9日発売予定で、全世界700本の数量限定だ。
スプリングドライブムーブメントCal.9R系とは
クォーツ時計に負けないような高精度を志し、 機械式時計の調速機構をICと水晶振動子による制御に置き換える全く新しいムーブメントの開発を1970年代後半より行ってきたセイコー。1999年にこの努力は結実し、独自機構のスプリングドライブを搭載した商品が発表された。さらに2004年には、実用性の高い自動巻きと約72時間のパワーリザーブを兼ね備えた、グランドセイコー専用設計のスプリングドライブムーブメント、Cal.9R65を搭載したモデルが発売された。以降、先端技術と匠の技の融合によって、精度、持続時間、部品製造、組立・調整技能などさまざまな面で進化を続けている。
エレガンスコレクション キャリバー9R 20周年記念限定モデル
手巻きスプリングドライブ(Cal.9R31)。30石。平均月差±15秒(日差±1秒相当)。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ10.2mm)。日常生活防水。世界限定700本。116万6000円(税込み)
そんなスプリングドライブCal.9R系の誕生20周年を記念したモデルが「エレガンスコレクション キャリバー9R 20周年記念限定モデル」Ref.SBGY035だ。夜の静けさに包まれていた穂高連峰が朝日に照らされ、その輪郭がはっきりと浮かび上がり、美しい紅葉が現れる様子をグラデーションダイアルで表現した1本である。穂高連峰は削り取られたような岩肌を持ち、その凛々しい山肌のような有機的な型打模様をダイアルに施している。
薄型の手巻きスプリングドライブを搭載
Ref.SBGY035ではひとつの香箱のなかに、ふたつの動力ぜんまいを用いたデュアル・スプリング・バレル機構によって約72時間のパワーリザーブを備えたCal.9R31を搭載する。Cal.9R31は手巻きスプリングドライブであり、同ムーブメントの採用は、ケース厚10.2mmという薄さを実現することにひと役買っている。
グランドセイコーらしいメリハリと曲面美を併せ持つケース
夜から朝へと向かう、時の流れとともに変わりゆく情景を表現したダイアル、そして赤みがかった茶色のクロコダイルストラップを組み合わせることで、荘厳な穂高連峰の秋のひとときを映し出している。
朝日に照らされ、ひときわ輝く秋の穂高連峰の情景にインスピレーションを得た限定モデル
今回はRef.SBGY035以外にもう1本、Cal.9R系誕生20周年を記念したモデルが発表されている。それがエレガンスコレクション キャリバー9R 20周年記念限定モデル」Ref.SBGA499だ。本作は、上品なクラシックスタイルを目指し、独特な風合いのあるボックス型サファイアクリスタル風防、繊細なザラツ研磨を施した緩やかに流れるラグ、ダイヤモンドカットが施された立体的な時分針を採用。また、鮮やかな赤色のダイアルは、夜が明け、昇る太陽の光に照らされた穂高連峰がより一層輝く様子を表現した。
自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R65)。30石。平均月差±15秒(日差±1秒相当)。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.2mm、厚さ12.8mm)。10気圧防水。世界限定1300本。79万2000円(税込み)
穂高連峰に秋の訪れを告げる紅葉のような赤色ダイアル
ピンクゴールド色の「GS」ロゴと、サーモンピンクに彩られた立体感のあるパワーリザーブ表示、そしてダイアルの印象的な赤色は、穂高連峰に秋の訪れを告げる紅葉の彩りを彷彿とさせる。
スプリングドライブとは?
機械式時計と同様に主ゼンマイのほどける力を動力源としながら、ICと水晶振動子により正確に精度を制御するセイコー独自の駆動機構。電池が不要であること、温度変化や衝撃・振動など外部環境の影響をほぼ受けない安定した時間精度、さらに、流れるように滑らかな秒針の運び(スイープ運針)が特徴である。
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