A.ランゲ&ゾーネのアイコンとして知られる「ランゲ1」。その誕生30周年を記念し、東京・銀座と大阪・心斎橋のふたつのブティックで同ブランド初となるイベント、「ランゲ・オープンデイ」が開催される。当イベントには、誰でも予約不要で参加可能だ。
Text by Tsubasa Nojima
[2024年10月2日公開記事]
「ランゲ1」30周年記念に「ランゲ・オープンデイ」が初開催!
第2次世界大戦後に東ドイツに国有化され、その名が表舞台から消えることとなったA.ランゲ&ゾーネ。同社は、創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲの曾孫にあたるウォルター・ランゲと、ギュンター・ブリュームラインの手によって1990年に再興を果たす。そして1994年10月24日、ドイツのドレスデン王宮において4つのコレクションが発表され、A.ランゲ&ゾーネが真の意味で復活を果たしたことを世に知らしめたのだ。
この歴史的な出来事からちょうど30年を数える今年、そのファーストコレクションのひとつ、「ランゲ1」の30周年を祝し、東京・銀座と大阪・心斎橋のふたつのブティックで「ランゲ・オープンデイ」が開催される。
開催日時は、銀座ブティックが2024年10月31日(木)と11月1日(金)の2日間、心斎橋ブティックが11月1日(金)だ。誰でも予約不要で参加可能となっており、こういったオープンイベントはブランドにとって初の試みである。
詳細についてはまだ明かされておらず、10月25日(金)以降のオフィシャルニュースレターによって公表されるとのこと。気になる読者には、事前のニュースレター登録をお勧めする。
これまでの節目において数々の記念モデルが発表されてきたランゲ1だが、30周年記念モデルはまだ発表されていない。果たして、今回のイベントで何かしらのサプライズがあるのだろうか? 続報に期待したい。
「ランゲ・オープンデイ」開催概要
<東京会場>
日程:10月31日(木)、11月1日(金)の2日間
場所:A.ランゲ&ゾーネ ブティック 銀座
〒104-0061
東京都中央区銀座6-7-15 第二岩月ビル 1F
時間:11時~19時
<大阪会場>
日程:11月1日(金)
場所:A.ランゲ&ゾーネ ブティック 大阪心斎橋
〒542-0081
大阪府大阪市中央区南船場4-1-3 W Osaka 1F
時間:11時~19時
ニュースレター登録リンクは以下のURLより。
https://www.alange-soehne.com/jp-ja/contact/newsletter
「ランゲ1」とは?
1994年、新生A.ランゲ&ゾーネのファーストコレクションのひとつとして誕生した「ランゲ1」。その最大の特徴は、ダイアルのアシンメトリーなレイアウトにある。オフセットされたダイアルやスモールセコンド、その余白を生かしたパワーリザーブインジケーター、そして同社を象徴するアウトサイズデイトによって構成されたランゲ1は、デザインの中に幾何学的要素を取り入れることによって端正にまとめ上げられ、その誕生から今日に至るまで、同社のアイコンとして親しまれてきた。
手巻き(Cal.L121.1)。43石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KYG/WGケース(直径38.5mm、厚さ9.8mm)。30m防水。610万5000円(税込み)。
2015年にはムーブメントを一新し、精度や操作感、着用感を向上。着実なアップデートを遂げたが、その際に基本的なデザインをそのまま踏襲したことから、オリジナルデザインの完成度がいかに高かったかをうかがい知ることができる。
ランゲ1には、多くのバリエーションも用意された。複雑機構を搭載したモデルでは、「ランゲ1・トゥールビヨン」を皮切りに、「ランゲ1・ムーンフェイズ」「ランゲ1・タイムゾーン」「ランゲ1・パーペチュアルカレンダー」など、多岐にわたるバリエーションを展開。ケースサイズとしても、オリジナルの直径38.5mmケースから41mm径へと拡大した「グランド・ランゲ1」や、36.8mmへと小径化した「リトル・ランゲ1」をラインナップに加え、幅広いニーズに応えるコレクションへと成長していった。驚くべきは、機構の追加やサイズの変更にあってもなお、オリジナルの持つバランスが損ねられていないことだ。
新生A.ランゲ&ゾーネの歴史を紡いできたランゲ1。その存在は、同社の伝統と革新を体現するコレクションとして、30周年を超えて愛されていくことだろう。