ウルベルクからSFに登場しそうな腕時計「UR-150 スコーピオン」が登場した。このモデルの特徴は分針中に「時」表示があり、そして超高速で帰零するレトログラード機構にあるのだ。
SFギア「UR-150 スコーピオン」
日本に再上陸したウルベルクから、SFに登場するプロップのような腕時計が登場した。その名は「UR-150 スコーピオン」。この腕時計は、ウルベルクのデビューモデル「UR-101」と同様に、レトログラード表示で分表示に用いる針「中」で時を表すという仕組みを採用している。UR-101ではその仕組みはカバーで覆われ、まるで移動する衛星に時刻が表示されているようであった。
だが、新たに登場したUR-150 スコーピオンは違う。ダイアルはオープンワークを採用している。そのために時表示をするための分針の下にある、3時間ごとの時刻が印されたディスクも丸見えだ。無骨で未来的なその外観は、SF映画のギアを思わせることは間違いないだろう。
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「スコーピオン」の名の由来はこうだ。レトログラード表示の分針が60分に達し、逆行して帰零するとき、その速度はわずは1/100秒。そのさまはまるでサソリ(スコーピオン)が獲物を捕えるために、素早く毒針を刺す様子を連想させるのである。その時、「時」表示のディスクも入れ替わるのだ。加えて、それはまるで宇宙空間における衛星の移動を連想させる。
なお、この驚異的な速度帰零する仕組みを実現するために、フライホイール付きの速度調整機を搭載。この装置は通常、ミニッツリピーターのチャイムシーケンスを調整するために用いられる機構である。
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この腕時計に搭載される自動巻きムーブメントCal.UR-50.01には独創的な仕組みが搭載されている。自動巻き用のローターにふたつのタービンが組み合わされたものであり、ウルベルクによれば、前例のないほどのエネルギーと耐衝撃性を実現するのだと言う。
なお、UR-150 スコーピオンのケースは曲面を多用したものだ。曲面形状のケースと風防は段差のないものであり、オープンワークの文字盤からのぞき見ることのできる分針のディスクも曲面状に配置されている。
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ケースはブラスト処理されたチタンを用いている。自動巻き(Cal.UR-50.01)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約43時間。Tiケース(縦52.31×横42.49mm、厚さ14.79mm)。5気圧防水。世界限定50個。1755万6000円(税込み)。
ケースはチタンカラーバージョンとチタンにブラックDLCをほどこしたダークバージョンの2種類での展開となる。どちらも50本限定だ。
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ブラックDLCを施したダークモデル。自動巻き(Cal.UR-50.01)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約43時間。Ti×DLCケース(縦52.31×横42.49mm、厚さ14.79mm)。5気圧防水。世界限定50個。1775万4000(税込み)。