メキシコ文化に敬意を表し、ショパールから発表された「死者の日」にちなんだ特別な解釈によるタイムピース「L.U.C フル ストライク ディア デ ロス ムエルトス」は、手作業による細密なマルケトリが、マニュファクチュールの芸術的技巧をさらに際立たせるユニークピースだ。
L.U.C フル ストライク ディア デ ロス ムエルトス
自動巻き(cal.L.U.C 08.01-L)。63石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KYGケース(直径42.5mm、厚さ11.55mm)。手彫りのエングレービング。非防水。ユニークピース。
このモデルの魅力は、美しいデザインだけにとどまらない。2016年以来、ショパール マニュファクチュールがミニッツ・リピーター機構を究めてきたムーブメント、Cal.L.U.C 08.01-Lを搭載。唯一無二の透明感あふれる音色を奏でるサファイアクリスタル製ゴングは、2017年にジュネーブウォッチグランプリで金の針賞(Aiguilled’Or)を受賞し、高い評価を得ている。複雑機構と独創的なデザインが見事に融合したモデルは、ジュネーブ・シールも取得している。
死者の日とショパール
ショパール マニュファクチュールでは、(メキシコの祝祭死者の日(Día de los Muertos)から着想を得るとともに、その独自の世界観にインスパイアされ、ヴァニタスの美学を追求した特別なモデルとして、メゾンを象徴するタイムピースを発表することが毎年の恒例となっている。今回11番目のバリエーションとして、ミニッツ・リピーター搭載ウォッチにカラベラ(骸骨)を取り入れた。活気と喧噪に満ちた陽気な民衆の祝祭である、死者の日の世界が、ユニークなミニッツ・リピーターの旋律によってお祭りの音楽を奏でる「L.U.C フル ストライク」に完璧に再現されている。
マルケトリ技法による大胆なデザイン
ベゼルにメキシコ文化からインスパイアされた図柄が手作業でエングレービングされ、外装のディテールも魅力のひとつとなっているが、最大の見どころは文字盤だ。素材の選別、準備、組み立てなど、100時間を超える綿密な作業を経て、マニュファクチュールの文字盤職人が、繊細で微妙な色合いのストーンで構成された象嵌細工模様で作られるメキシコの伝統的なカラベラモチーフに命を吹き込んだ。
フォルムに機能を組み合わせたブラック加工のハンマーとパワーリザーブ表示が、眼窩の形状を巧みに描き出している。頭蓋骨の残りの部分は、わずか数mm四方、厚さ0.4mmの小片による精緻な象嵌で構成され、ミルクオパール、ピンクオパール、オレンジ&レッドカーネリアン、オレンジ&レッドアベンチュリン、ゴールドオブシディアン、ブラックジェイドのきらめきを、細部のソリッドゴールドが引き立てている。
陽気な雰囲気をたたえたカラベラの輪郭を囲むのは、ゴールドのギヨシェ装飾だ。美しく豊かなディテールを誇る外装にふさわしく、ムーブメントのCal.L.U.C 08.01-Lが世界にひとつの透明な音色を奏でる。
Cal.L.U.C 08.01-L
すみきった悠久の音色が時、15分、分を報せるミニッツ・リピーターを搭載した機械式ムーブメントは、文字盤を保護する風防と時刻を知らせるゴングが一体構造となっている。溶接やネジ、接着剤を一切使わず、モノブロックのサファイアクリスタルから成形されたこのパーツは、L.U.C フル ストライクに特有の音の強さを与えている。Cal.L.U.C 08.01-Lの開発に要したおよそ1万5000時間の間に、ショパールが申請した数多くの特許のうちのひとつがこの不変の音色を奏でる類まれな構造である。2017年のジュネーブウォッチグランプリでは、その偉業が称えられ、ローズゴールド製の同モデルに金の針賞が授与された。
毎時チャイムは、分針が12時位置に達したときにのみ作動する。1日に24回、分針がちょうど12時位置を差すとハンマーが自動的に作動し、ゴングを1度だけ鳴らす。生み出される音は単独で共鳴するため、特筆すべき強さ、明瞭さ、長さが求められるが、この音色にもショパール マニュファクチュールが継承してきた、ソヌリのノウハウが集約されている。
文字盤を保護する風防と、音で時刻を知らせるゴングは一体構造になっている。溶接やネジ、接着剤を一切使わず、サファイアクリスタルの塊から削り出されたゴングは、時計に独特な音響を与え、比類なき不変の音を奏でるこの構造は、ショパールが取得した数多くの特許のひとつである。2017年、ジュネーブ時計グランプリでその偉業が認められ、L.U.C フル ストライクのローズゴールド製モデルが金の針賞を受賞した。
特許を取得したソヌリのプッシュボタンのクラッチ機構
ミニッツ・リピーターは誤操作によって損傷する恐れがある。L.U.C フル ストライクは、ムーブメントに作動の安全性を高める数々の技術が駆使されている。ソヌリ作動中の再起動は、パーツが破損するリスクを生じる。このリスクに対応し、ムーブメント、Cal.L.U.C 08.01-Lはソヌリのプッシュボタンにクラッチ機構を備えている。時計のチャイムが鳴っているタイミングでプッシュボタンを押しても、連結が解除されているためムーブメントに影響を与えることはない。この優れた機能に対しても、ショパールは特許を取得している。
完全に保証された音色
ミニッツ・リピーターの起動レバーが完全に作動していない場合、チャイムは不完全となり、音による時刻の表示が不正確になることがある。そのため、Cal.L.U.C 08.01-Lはソヌリ用に独立した専用香箱を備えている。この香箱は、ミニッツ・リピーターで最長の12時59分(時単位の12回、15分単位の2音連続を3回、分単位の14回で計32回)を12回分知らせるために必要な動力を十分に確保する。
香箱にすべてのチャイムを鳴らすだけの動力が不足している場合、ソヌリは作動しないよう設計されている。さらに、専用香箱があることで、ゴングを打ち鳴らす強度が一定に保たれる。また、L.U.C フル ストライクは、チャイムの打刻が必要とされない単位はスキップするため、時と15分、15分と分の間に無音のデッドタイムが生まれず、どんな時でも連続してスムーズに時刻を告げる。ムーブメントのソヌリのパワーリザーブは、2時位置にある、ベルのついた目盛り付きカウンターの長針で表示される。同じスペースに隣接する目盛りでは、わずかに短い針が60時間を誇るムーブメントのパワーリザーブを表示する。