2024年12月7日に開催されたタイムフォーアートは、2年に一度、各社がユニークピースを通して、メゾンの芸術性を競い合う場だ。ショパールが出品した新作「アルパイン イーグル 41 XP Time For Art」は、その無駄のないラインと、卓越した芸術的職人技に則って自社アトリエで製作された希少なストローマルケトリー(藁を用いた寄木細工)の文字盤が美しく融合したモデルである。また、見事な外装に引けを取らない卓越した技術を用いた機構を搭載している。リサイクル率80%を誇るショパール独自の合金であるルーセントスティール™製、直径41mmのケースに収められた精巧なムーブメントCal.L.U.C 96.17-Lは、ショパールツインテクノロジーによる積載式をツインバレルを搭載し、約65時間のパワーリザーブを確保している。
アルパイン イーグル 41 XP Time For Art
自動巻き(cal.L.U.C 96.17-L)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。ルーセントスティール™ケース(直径41mm、厚さ8mm)。100m防水。ユニークピース。
ストローマルケトリーの文字盤 ー細密画の偉業ー
全ては、素材の選別から始まる。フランス・ブルゴーニュ産のライ麦の藁を指の爪で1本1本裂いてからプリオールと呼ばれる専用のヘラで平らにした後、メスを使用してカットする。それから、文字盤に複雑な模様を貼り付けていくのだが、この作業には職人の繊細な技術が求められる。サイズ、太さ、色合いの異なる素材で構成された美しいラインは、タイムフォーアートのオークションが開催されるニューヨークの摩天楼を飛翔する、イーグルの視点から捉えた光景を想起させる。組み上げの工程を終えた文字盤はウッドワックスでコーティングされ、その輝きが最大限に引き出される。薄くて軽い藁の性質から、すべての工程において極めて綿密かつ忍耐強い作業が求められ、最後にインデックスとインナーベゼルリング、ゴールド製の時針と分針が手作業で取り付けられるまで、実に約60時間もの作業時間を必要とする。
タイムフォーアートに出品されるタイムピースは、ショパールのアトリエで培われた数多くの芸術的技巧からひとつの職人技に光が当てられる。その伝統を踏襲し、今回の新作の文字盤にはストローマルケトリーの技術が用いられた。ショパールにとって初の試みとなる文字盤であり、17世紀に遡る技術を特別に習得したマニュファクチュールの装飾職人によって製作されたマスターピースである。農業環境とも密接にリンクする藁の選択は、コレクションの大いなるインスピレーション源である自然、そしてショパールが保全に尽力しているアルプスの環境を思い起こさせる素材である。
Cal.L.U.C 96.17-L ー秀逸なパフォーマンスー
厚さわずか3.30mmの自社製ムーブメントCal.L.U.C 96.17-Lを採用することにより、ケースのスリム化を実現した。この自動巻きムーブメントは、オフセンターの 22Kゴールド製マイクロローターをキャリバーの厚みに組み込んで搭載している。優れた慣性によって、ショパールツインテクノロジーを応用した積載式二重香箱を巻き上げ、「アルパイン イーグル 41 XP Time For Art」に約65時間のパワーリザーブを確保する。一度の巻き上げにより、時計は週末に相当する約2日半以上にわたり、正確な時を刻み続ける。
タイムフォーアートとは?
タイムフォーアートは、世界最高峰の時計職人が手がける傑出したタイムピースのオークションであり、収益の100%がスイス・インスティテュートのエキシビション、公募による研修プログラム、無料のコミュニティ・ワークショップを通じて、優れた先見性を持つコンテンポラリー・アーティストの支援に直接寄付される。タイムフォーアートは、年間を通じて、ウォッチメイキングの世界とビジュアルアートの交流の場を提供していく。