スイス独立系時計ブランドであるレイモンド ウェイル。その新しいコレクション「ミレジム」はフランス語でヴィンテージを意味し、ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG) 2023でチャレンジウォッチ賞を受賞し、一気に人気をモデルとなった。ミレジムはシンプルな3針からコレクションをスタートしてから、わずかな期間でバリエーションが拡充されている。その中でもクロノグラフは最新作だ。
『ラルゴ・ウィンチ』の世界観を反映したミレジム
レイモンド ウェイルは「ミュージック&アート」をコンセプトに、音楽や芸術にインスピレーションを受けた商品を展開しており、ザ・ビートルズ、ボブ・マーリー、ジャン=ミシェル・バスキアといった世界的アーティストとパートナーシップを締結してきた。
自動巻き(Cal.RW5030)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約62時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.9mm)。50m防水。世界限定300本。62万7000円。(税込み)。
レイモンド ウェイルは1976年に創業して以来、家族経営を3代にわたって独立を保ちながら継続する、自由な発想でもの作りに取り組んできたインディペンデントブランドだ。そして、レイモンド・ウェイルは建築、彫刻、絵画、音楽、文学、演劇、映画、メディア芸術に次ぐ第9の芸術である「バンド・デシネ」(主にフランス語圏の漫画)の世界に参入した。
欧州では人気のある金融アクション『ラルゴ・ウィンチ』とコラボレーション
『ラルゴ・ウィンチ』は、独立した自由な信念をもった主人公による壮大な冒険活劇を描いたバンド・デシネだ。日本では有名な作品ではないのかもしれない。だが、2度も実写映画化されるほどヨーロッパでは人気があり、「ミレジム オートマティック クロノグラフ」で限定300本のコラボレーションウォッチを発売するに至ったのだ。
また、今回コラボレーションした『ラルゴ・ウィンチ』の主人公ラルゴは、強大な権力に屈することなく、自らが大切にする正義・忠誠心・真実を頼りに世界中を冒険し、多くの読者を魅了しているキャラクターだ。伝統的なスイス時計製造とバンド・デシネの芸術性が融合した「ミレジム クロノグラフ ラルゴ・ウィンチ リミテッド エディション」は、『ラルゴ・ウィンチ』のイラストレーターであるフィリップ・フランク自らがデザインに携わり、独立と自由を尊重する作品の象徴的な世界観を表現している。
インダイアルはドル紙幣をイメージしたグリーン
この腕時計のディテールは、クラシカルなセクターダイアル。シルバーマットの文字盤内にはインダイアルが配されており、その配色はパントーンカラー4214Cで指定されたグリーンである。このグリーンはラルゴ・ウィンチのひとつの側面に金融アクションがあることから、ドル紙幣をイメージしたことに由来する。なお、タキメーターもこのグリーンで記されている。また、9時位置に配されたインダイアルには本作のロゴマークが配されている。
風防はヴィンテージの雰囲気は維持しながらも、強度のあるボックスタイプのサファイアクリスタルを採用しており、セクターダイアルのクラシカルなイメージを壊さないものだ。
裏蓋には『ラルゴ・ウィンチ』の描き下ろしイラストを採用!
裏蓋にはリミテッドナンバーが刻印され、サファイアクリスタルのパーツにはイラストレーターのフィリップ・フランクによる描き下ろしイラストが配されている。スイス国旗とジュネーブ州旗、レマン湖汽船会社の大型外輪船、そしてジュネーブの中心街と旧市街を結ぶモンブラン橋にて、ミレジムを携えたラルゴが描かれ、レイモンド・ウェイルの本拠・ジュネーブの空気とラルゴ・ウィンチの世界観をともに感じることができる。