新しいヴィルレ トラディショナル チャイニーズ カレンダー2025は甲辰(きのえたつ)から乙巳(きのとみ)に移行する2025年1月29日の旧正月を祝し、世界50本の限定エディションとして販売予定だ。
ヴィルレ トラディショナル チャイニーズ カレンダー2025年の新作
2012年、ブランパンは私たちが日常で用いる一般的なグレゴリオ暦と、太陰太陽暦の原理に基づいた中国暦、そしてムーンフェイズを同時に表示する世界初となるカレンダーウオッチを「ヴィルレ トラディショナル チャイニーズ カレンダー」として発表している。
搭載したムーブメントCal.3638は464個のパーツで構成された6層構造で、その複雑さはミニッツリピーターに匹敵するほどだ。複雑なカレンダー機構と、約7日間のロングパワーリザーブを3つの香箱によって供給するなど、しっかりと作り込まれた腕時計である。しかしながら、複雑機構を得意とするブランパンでさえ、開発に約5年もの歳月を要したことから、このモデルが特別であることがうかがい知れるだろう。
ヴィルレ トラディショナル チャイニーズ カレンダーは初出の2012年から引き継き、プレシャスメタルケースにグラン・フーエナメルのダイアルという組み合わせは変わらない。だが、新作であるヴィルレ トラディショナル チャイニーズ カレンダー2025では、グリーンのグラン・フーエナメルダイアルに、プラチナ製ケースという初めての組み合わせを採用している。
また、このモデルが誕生した2012年から干支が2周(12年周期×2回)したことを機に、一部のデザインだが変更された。それは12時位置の小窓に表示される十二支と、22Kホワイトゴールド製の自動巻きローターに採用されたヘビのデザインだ。なお、このヘビの近くにはルビーが埋め込まれており、これは天然ルビーだ。
グレゴリオ暦の日付はセンターから伸びるサーペント針によって表示され、3時位置では60進法に基づく陰陽五行の5つの要素、9時位置では中国暦の日付と月、12時位置では中国暦の時辰による時刻の表示、9時位置では小窓には閏月、12時位置の小窓には旧暦の干支の表示がされる。
カレンダーの調整はブランパンが特許を取得したアンダーラグコレクターを搭載しており、コレクターピンが不要になった。工具を使用せず指先だけで簡単にカレンダー調整が可能なもので、しかも安全設計も怠らず、一般的なカレンダー変更禁足時間帯に手動で設定や調整を行っても、カレンダー機構を損傷しない仕組みになっている。
自動巻き(Cal.3638)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約168時間。Ptケース(直径45.2mm、厚さ15.1mm)。3気圧防水。世界限定50本。1305万7000円。