グランドセイコーから「62GS」を小さくし直径30mmとした腕時計が発売される。2モデルでの展開となり、ひとつはあわいピンク、もうひとつはシルバーカラーの文字盤を備えたものだ。どちらも桜をテーマとしており、2025年の4月25日の発売だ。
グランドセイコーの直径30mmの小径モデルが登場。桜をモチーフとしたデザイン
セイコーウオッチは、グランドセイコーより、「62GS」の小型モデル2種を発売する。いずれも2025年4月25日(金)に発売予定。希望小売価格は88万円(税込み)だ。
62GSとは
「62GS」とは、1967年にグランドセイコー初の自動巻き腕時計として誕生し、2015年に現代的なデザインとスペックで復活したモデルだ。また、現代に至るまで継承されている「実用性の進化」を体現している。風防の縁にあたるベゼルのないケース構造によって、広々と見える文字盤や、ザラツ研磨によって実現した、シャープな多面体からなるケースが特徴だ。
直径30mmの62GSの誕生

今回発表された、「ヘリテージ コレクション 62GS メカニカル 30mm」は、62GSをベースに、ケースの直径を30mmまで小型化した。ムーブメントには小型自動巻きメカニカルムーブメントCal.9S27を搭載し、従来の62GSよりコンパクトなサイズを実現。なお、厚さは10.05mmであり、グランドセイコーの現行自動巻きモデルの中で最も薄い仕上がりだ。
62GSの魅力のひとつであるケースサイドの優美なカーブラインは、グランドセイコーの特徴とも呼ぶべきザラツ研磨を細部まで丁寧に施すことで、歪みなく輝いている。風防にはボックス型のサファイアクリスタルを採用しているため、上品さが引き立てられている。

なお、裏蓋はムーブメントの動きや仕上げを鑑賞できるトランスパレント仕様だ。規則正しく回転するガンギ車は、桜の5枚の花びらに見立てた形状をしており、細部に至るまでデザインが連動している。

雪が桜を覆う「桜隠し」をモチーフとしたRef.STGK031

自動巻き(Cal.9S27)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径30mm、厚さ10.5mm)。10気圧防水。88万円(税込み)。2025年4月25日発売
今回、この小径モデルは桜をモチーフとしたふたつのヴァリエーションでの展開となる。そのうちのひとつ、Ref.STGK031の文字盤は、桜の花を雪が覆い隠す「桜隠し」から着想を得たものだ。東北地方の春の初めには、満開の桜の花の上に雪が積もる、この桜隠しが見られるそうだ。雪と桜が鏡像する、春のはかなく詩情的な情景を、繊細な型打ち模様とグレイッシュなピンク色で表現した。角度や光の加減で表情を変え、華やいだ印象を与えることだろう。

おぼろ月が桜を照らしたシーンを表現したRef.STGK033

自動巻き(Cal.9S27)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径30mm、厚さ10.5mm)。10気圧防水。88万円(税込み)。2025年4月25日発売
もうひとつのモデルは、春の晩に咲き誇る桜をおぼろ月が照らす「桜月夜」をモチーフとした文字盤を備えたRef.STGK033である。春先、昼夜の寒暖差が激しいため靄や霧が発生しやすく、月がかすんで見える。そのようなおぼろげな月明かりが桜を照らす情景を、繊細な型打ち模様とシルバーカラーで表現した。光や角度によって変化するニュアンスを味わえる。

グランドセイコーとは
グランドセイコーは、1960年の誕生以来、最高峰の腕時計を目指し、正確さ、見やすさ、造形の素晴らしさといった腕時計の本質を、高い次元で追求・実現し続け、たゆまぬ進歩を重ねてきたブランドだ。世界でも数少ない、真のマニュファクチュールにしか成し得ない最高レベルの性能と洗練されたデザインで、世界中で高い評価を得ている。