RJ「アロー・スパイダーマン・トゥールビヨン」
斬新でオリジナリティあふれるスパイダーマンへのオマージュ
10月15日に発表されたマーベルとRJの最新作、「RJ アロー・スパイダーマン・トゥールビヨン」は6日間を超える約150時間というパワーリザーブを誇る。
このような長時間のパワーリザーブを搭載するためには、香箱を大型化する必要があった。そして可能な限り面積を大きくするために、香箱は必然的にムーブメントの中央に配置される。結果、この独創的でユニークなデザインが生まれることとなったのだ。
また、ヘッドはスパイダーマンの顔に見立てるため、シンメトリーにデザインされている。つまり、アロー・スパイダーマン・トゥールビヨンはケースサイドにリュウズを備えていないのだ。ではどのようにしてゼンマイを巻き上げるのか。
ケースバックに配されたハーフリングの画像に注目してほしい。このリングにリュウズの機能を持たせているのだ。もちろん、一般的なリュウズと比べて直径が大きい分、素早く巻き上げることができる。
なお、このハーフリングはゼンマイの巻き上げのみならず、時計の時刻調整でも存在感を発揮する。ストラップに隠された、6時位置のラグ間にあるプッシュボタンを押し込み、ハーフリングを回しながら時刻調整を行う。
RJ CEO兼クリエーションディレクターのマルコ・テデスキはこう語る。
「スパイダーマンにオマージュを捧げた、この複雑機構を搭載する最初のウォッチのデザインや開発において、私たちに絶対的な信頼を寄せてくれたマーベル・スタジオのスタッフと緊密に仕事ができて光栄に思っています。初めてキャラクターが、ブランドに時計の外装を超越したインスピレーションをもたらし、テクニカルなムーブメントにその世界観を反映しています。軽量で軽やかに素早く回転し、6日間を超えるパワーリザーブを備えるトゥールビヨンを選んだのは偶然ではありません。これによってスパイダーマンのパフォーマンスとスタミナをイメージさせているのです。」
アロー・スパイダーマン・トゥールビヨンは時刻表示も斬新だ。時分針はトゥールビヨンキャリッジの周りを360度回転する遊星歯車機構を介し計時するため、ムーブメントは完全な同軸構造となっている。分表示の遊星機構を減速比12としたうえで、時表示の遊星機構を連動させる。この時分表示機構は、ふたつの大型高精度ボールベアリング上に固定されており、ムーブメントの効率を最大限に高める役割があるという。
ケースにもスパイダーマンの世界観が溢れる
トゥールビヨンが軽やかに回転する様子、パフォーマンス、スタミナ、精度はもちろんのこと、クモの脚から着想を得た針、特徴的なマスクの目がデザインされた地板も含め、スパイダーマンへのオマージュ愛にあふれたモデルと言えるだろう。
手巻き(Cal.RJ-7000)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約150時間。ブラックカーボンコンポジット×レッドグラスファイバー(直径45mm)。100m防水。世界限定10本。1163万円(税別)。
手巻き(Cal.RJ-7000)。(Cal.RJ-7000)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約150時間。ブラックカーボン(直径45mm)。100m防水。世界限定10本。1095万円(税別)。