時代を越えて愛されるオリエント70周年記念の復刻モデル2種が発売

2020.02.23

2020年に70周年を迎える「ORIENT」ブランドは、独創的なデザインと信頼性で独自の歴史を築いてきた。70周年を記念し、オリエントの中でもブランドを象徴するモデルを、リバイバルコレクションとして発表する。

キングダイバー

キングダイバー RN-AA0D14G
自動巻き(Cal.F6922)。22石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦50mm、横43.8mm、厚さ14mm)。ゴールドグラデーションダイアル。20気圧防水。4万5000円(税別)。国内1000本限定。


オリエントのダイバーの系譜を築いた名作「キングダイバー」

キングダイバー

キングダイバー RN-AA0D11B
自動巻き(Cal.F6922)。22石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦50mm、横43.8mm、厚さ14mm)。ブラックダイアル。20気圧防水。4万5000円(税別)。国内1000本限定。

 1965年に登場したキングダイバーは、オリエント初のインナー回転式ベゼルを備えた防水時計だった。正式名称は「ウィークリー オート オリエント キングダイバー」。オリジナルモデルは夜光塗料を塗布したアロー針が採用されており、立体的なインデックスはエンボス仕上げだった。ウィークリーと言うからには曜日が表示されるのだが、国内モデルは日本語での曜日表記となっていることもデザインのスパイスとなっている。この時計がコレクターズアイテムとなった理由のひとつがこの日本語の曜日表記だ。(ちなみに、海外仕様モデルは英語表記)

 ケースのデザインも当時の日本では非常に珍しかった。ふたつのリュウズを備えた絞ったベゼルは、1960年代のスイス製ダイバーズウォッチを彷彿とさせる。1969年には「スリーエース キングダイバー」が登場。オリジナル版は搭載していたラチェット式の自動巻きムーブメントが直径30mmもあったため、ケース径は43mmと大きめだった。裏蓋はねじ込みタイプ。この機構は先述した通り、スイスの一部メーカーだけが採用しており、オリエントでは2作目のダイバーズウォッチに早速採用したというところに、新しいものに果敢にチャレンジするオリエントらしさが見てとれる。


70周年限定モデルの見どころとは

キングダイバー

キングダイバー RN-AA0D13E
自動巻き(Cal.F6922)。22石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦50mm、横43.8mm、厚さ14mm)。グリーンダイアル。20気圧防水。4万5000円(税別)。国内500本限定。
キングダイバー

キングダイバー RN-AA0D12R
自動巻き(Cal.F6922)。22石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦50mm、横43.8mm、厚さ14mm)。レッドダイアル。20気圧防水。4万5000円(税別)。国内500本限定。

 限定モデルの開発は、オリジナルのデザインの要所を忠実に再現することに注力された。「WEEKLY AUTO ORIENT KING DIVER」のロゴ、アロー針、オリジナルをトレースしわずかに書体を太くした日本語表記の曜日、内装回転リング用の独立リュウズ、ダイバーアイコンが施された裏蓋など、極力忠実に再現しオリジナルの雰囲気を残している。その上で防水機能を20気圧に強化し、バーインデックスはダイヤモンドカットされたアプライドに変更、メタルバンドは無垢にアップグレード、短くなったラグにより取り回しが良くなるなど、随所に改良も施されており、愛好家を魅了する仕上がりになっている。

 さらにゴールドのグラデーションダイアルモデルは、オリエントの象徴である「ジャガーフォーカス」がモチーフとなっている。ジャガーフォーカスとは、1970年代から採用されていたカラフルなグラデーション文字盤だ。なお、日本向けの初回限定品のみ曜日表記が日本語となる。


もうひとつの限定品は「レトロフューチャーカメラ」

レトロフューチャーカメラ

レトロフューチャーカメラ
自動巻き(Cal.F6S22)。24石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦40.8mm、厚さ12.6mm)。5気圧防水。5万8000円(税別)。世界限定2300本(国内限定1000本)。

 2005年に初登場したのが、1950年代のレンジファインダーカメラをモチーフにデザインされた「レトロフューチャーカメラ」だ。レンジファインダーカメラの持つテイストをそのまま時計にはめ込んだという印象で、レンズの絞りをあしらった文字盤は斬新ですらある。リュウズの外周もカメラのノブ部分を連想させる細かな刻み加工が施されている。

 オリエントはギターやカメラ、車、自転車といったアイテムを「レトロフューチャー」シリーズのデザインモチーフとして選んできた。その中でもこのレトロフューチャーカメラは触り心地や見た目から受ける印象など、誰もがカメラを連想するユニークなデザインとなっているのが印象的だ。触感でエッセンスを取り入れている時計というのは、なかなか見られないのではないだろうか。もっとも特徴的なのはリュウズガードの部分だろう。カメラの軍艦部を模したデザインとなっている。

 今回限定版として発表されたデザインは2005年の初代モデルとほとんど変わらないが、ファインダーを模した裏蓋デザインなど、明らかにカメラへのこだわりは高まっている。イメージを変えずに質を上げるということは、細かな仕上げを丁寧にしなくては実現しないことだ。文字盤のデザインにジャガーフォーカスを採用することで、より強調され美しい濃淡を描く。時針のデザインもより都会的な印象だ。70年の歴史を誇るヴィンテージテイスト溢れる魅力的な限定品は、コレクターでなくとも気になる仕上がりになっている。またいずれのモデルも、70周年限定モデル用記念ボックスに納められているのでメモリアルコレクションとしても魅力的だ。


Contact info: オリエントお客様相談室 ☎042-847-3380