飽和潜水に対応するプロフェッショナルダイバーズが発表/ティソ「シースター 1000 プロフェッショナル」

2020.08.08

ティソはクロノグラフを搭載したダイバーズウォッチ「シースター 1000 プロフェッショナル」を発表した。独自のベゼルロックシステムと一体化したヘリウムエスケープバルブや、ねじ込み式のリュウズやプッシュボタンによって、飽和潜水に対応した300m防水を誇る。2020年11月に世界限定1000本で発売される予定だ。

ティソの長い歴史が作り上げた、プロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチ


シースター 1000 プロフェッショナル

ティソ「シースター 1000 プロフェッショナル」
操作性に優れる大型のリュウズや独自のベゼルロックシステムと一体化したヘリウムエスケープバルブが、プロフェッショナルユースであることを物語る。ブルーグラデーションダイアルが過度な道具感を抑え、程よくエレガントな印象を与えている。発売予定は2020年11月だ。自動巻き(Cal.A05.H21)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SS(直径48mm、厚さ17.9mm)。30気圧防水。世界限定1000本。24万8000円(税別)。

 ティソは1938年より防水時計を世に送り出してきた歴史を持つ。そんな同社より、飽和潜水に対応するプロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチ「シースター 1000 プロフェッショナル」が発売される。長い年月を経て培われた技術を盛り込み、プロの道具として要求される信頼性と操作性を持ち合わせたモデルに仕上がっている。


シースター 1000 プロフェッショナル

ダイバーズウォッチには、暗所での視認性も求められる。今作もその要求に従い、ベゼル、針、インデックスに塗布されたスーパールミノバが抜群の視認性をもたらしている。

 飽和潜水時計に求められることのひとつとして、耐ヘリウムガス性がある。深海へのダイビングに備えて、ダイバーはヘリウムと酸素の混合気体で体を飽和させる必要があるが、その際にヘリウムが時計内部に入り込んでしまうため、浮上時に排出する必要があるのだ。

 今作では、10時位置に備えられたヘリウムエスケープバルブがその役割を担う。飽和潜水時計の要となるこの機構は、同社が特許を取得したベゼルロックシステムと一体化した構造が採用されている。バルブをケースにねじ込むことでベゼルの回転がロックされ、またねじ込みを解除することによって、ヘリウムを排出するとともにベゼルのロックを解除するのだ。

 ダイビング中の時間経過を計るための逆回転防止ベゼルと組み合わせた、安全性に配慮された設計といえるだろう。ベゼルリングはセラミックス製となっており、優れた耐傷性を発揮する。もちろん、リュウズやクロノグラフ用のプッシュボタン、裏蓋はねじ込み式になっており、高い防水性の実現に貢献している。


シースター 1000 プロフェッショナル

高い防水性能を保ちながらも、裏蓋はシースルーとなっている。ブレスレットには、付け根のレバーを操作することで簡単に取り外しができるクイックリリースシステムが採用されている。

 ブレスレットは、不意な脱落を防ぐ「フォールディング セーフティー クラスプ」やウェットスーツの上から着用するためのクイックエクステンションが装備され、プロフェッショナルの名に相応しい仕様となっている。更に、容易にブレスレットを取り外すことができるクイックリリースシステムを搭載しているため、付属のラバーストラップへ手軽に交換することができる。

 搭載されるムーブメントは、約60時間のパワーリザーブを持つ「Cal.A05.H21」である。熟成されたムーブメントをベースにしているため、その信頼性は十分だろう。


シースター 1000 プロフェッショナル

そのまま持ち運びに使えそうなケースに収められる。交換用のラバーストラップも付属するため、好みに合わせて付け替えを楽しむことができる。

 これだけのスペックを持ちながらも、あくまで価格は良心的である。プロ用のダイバーズウォッチは、万人にとって必要なものではないかもしれない。しかしながら、防水性能を突き詰めたその姿には、ダイバーのみならず多くの人が夢や浪漫を感じずにはいられないのではないだろうか。


Contact info: ティソ Tel.03-6427-0366


スペックテスト/ティソ「ティソ ヘリテージ 1973」


https://www.webchronos.net/specification/48681/
日本限定カラー3色が追加された「ティソ ヘリテージ バナナ」


https://www.webchronos.net/news/50637/