時代を越えて生き残る作品が稀に存在する。音楽、映画、ファッション、そしてもちろん時計製造においても、だ。カール F. ブヘラの「ヘリテージ バイコンパックス アニュアル」。高性能で超精密、アニュアルカレンダーを搭載したエレガントなクロノグラフは、1950年代初頭のデザインとサヴォアフェールを讃え、ヴィンテージの魅力と「ルツェルン生まれ」の時計製造技術が見事に融合した作品だ。2019年のオリジナル発売から2年を経た今、ルツェルンを拠点とするカール F. ブヘラは、人気の高いヘリテージ バイコンパックス アニュアルのコントラストバージョンを発表する。
ヘリテージ バイコンパックス アニュアル
自動巻き(cal.CFB 1972)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径41mm、厚さ14.15mm)。30m防水。世界限定888本。99万円(税込)。
パンダダイアルから逆パンダに
1950年代頃に遡るアーカイブピースが、再びヘリテージ バイコンパックスのインスピレーションとなった。エレガントなクロノグラフは、インスピレーションの元となったオリジナルのヴィンテージ様式と、41mmのステンレススティール製ケースなど現代的な特徴を融合している。また新モデルも、初代バイコンパックスのレトロ調ダイアルデザインを採用した。シルバーカラーのクロノグラフカウンターとスモールセコンドが、タキメータースケールで囲まれたディープブラックの文字盤上に左右対称に配されている。これにより、ヘリテージ バイコンパックスの新モデルは、「パンダデザイン」とも呼ばれるホワイトの文字盤にブラックの積算計が特徴の初代SS モデルのカラーコンセプトを逆転させ、いわゆる「逆パンダ」と呼ばれるモデルになった。
シルバーのステッチが施されたブラックのカーフスキンレザーストラップと穴留式フォールディングクラスプは、文字盤のデザインを一層引き立て、時計愛好家たちの心を捉えることだろう。さらに、新モデルにはスポーティーで着用感に優れたラバーストラップも用意されている。新しいヘリテージ バイコンパックス アニュアルも、カール F. ブヘラ創業の1888年に敬意を表し、やはり888本限定となった。
メカニカルなポイント
ヘリテージ バイコンパックス アニュアルはレトロな初代モデルを連想する外観だが、その内部には最新式の自動巻きキャリバーを搭載している。CFB 1972キャリバーは約42時間のパワーリザーブを誇る自動巻きクロノグラフで、アニュアルカレンダーとビッグデイト表示も搭載している点にある。一年に一回だけ、3月1日にのみ日付を調整すれば良い便利なアニュアルカレンダー・クロノグラフが100万円アンダーの価格設定がなされた戦略機なのだが、わずか888本しか生産されない。
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