2021年に発表されたエクスプローラーは、ケースの直径が36mmと少々控えめだ。ゴールドとステンレススティールを組み合わせた「ロレゾール」がコレクションに追加され、クロノメーターの認定を受けた次世代を担うキャリバー3230が搭載された。
親しみやすくなったエクスプローラー
ロレックスは2021年の新作として、エクスプローラーの36mmモデルを発表した。特筆すべきは、通常のスチールモデルに加えて、オイスタースチールとイエローゴールドを組み合わせたロレゾールのモデルが登場したことだろう。ダイアル上のインデックスや針も、ケースに合わせたゴールドカラーで、暗所で力を発揮する夜光塗料が塗布されている。
自動巻き(Cal.3230)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径36mm)。100m防水。67万6500円(税込予価)。
エクスプローラーは1953年に発表されたモデルで、山岳探検においての重要なツールウォッチだった。1930年代から数々のヒマラヤ登山隊に時計を提供し、標高8848mのエベレストに初めて到達した登山隊も含まれていたという。そこから受け取ったフィードバックから、ロレックスの時計の進化に直接的な影響を与え、より堅牢で信頼性の高い時計へと変革していき、現代に至る。
自動巻き(Cal.3230)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS×18KYG(直径36mm)。100m防水。114万2900円(税込予価)。
そして、次世代のエクスプローラーは実用性に性能を確保しながら、オイスタースチールと18Kイエローゴールドを組み合わせることで、ツールウォッチに宝飾的要素が加えられた。ロレゾールは1933年に登録されて以来、異なる素材を組み合わせたモデルに与えられている名称だ。シルバーカラーとゴールドカラーが程よく共存するデザインは、オイスタースチールのみのモデルと比較して華やかな印象を持たせている。べセルやリュウズ、ブレスレットのセンターリンクに18Kイエローゴールドが用いられた。
堅牢製と信頼性を兼ね備える、2重密閉構造のねじ込み式リュウズを採用した36mmのオイスターケースは、水深100mまでの防水性能が保証されている。ミドルケースは耐腐食性に優れたオイスタースチールと呼ばれる合金で、ひとつの塊から削り出して製造される。堅牢なソリッドバックの裏蓋は、外周の縁に細かい刻みが入れられており、同社のウォッチメーカーのみが開閉できる特殊な構造である。
信頼できるムーブメント
本作が搭載している完全自社開発のキャリバー3230は、オイスターケース同様に堅牢な設計を持つ。数件の特許を取得しており、優れた精度と耐衝撃性、耐磁性、そして信頼性を備えている。ニッケル・リン合金製のクロナジー エスケープメントは磁場の影響を受けにくく、精度を担うブルー パラクロム・ヘアスプリングは通常のヒゲゼンマイの約10倍もの耐衝撃性を実現している。パーペチュアルローターを備えた自動巻き機構を備えており、従来の香箱と脱進機を見直すことにより、パワーリザーブは約70時間まで延長された。
多くのファンに支持されるこれらのモデルを手にするのは容易ではないが、オイスタースチールモデル然りロレゾールモデル然り、非常に魅力的なプライスである。より小型になって進化したエクスプローラーは、間違いなく良質な実用時計だ。
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