セイコーエプソンはオリエントスター「スポーツコレクション ダイバー」の逆回転防止ベゼルに不具合が発覚したため、自主回収することを公表した。特別対応受付専用窓口で受付し、無償修理対応を行う。
Text by Masayuki Hirota(Chronos-Japan)
逆回転防止ベゼルに不具合が判明
2021年6月21日、セイコーエプソンおよびエプソン販売は「ORIENT STAR スポーツコレクション ダイバー」の自主回収を公表した。
プレスリリースによると以下の通りである。
「セイコーエプソン株式会社およびエプソン販売株式会社は、セイコーエプソンが製造し、エプソン販売が販売したウオッチ『ORIENT STAR スポーツコレクション ダイバー』(以下、ORIENT STAR ダイバー)において、ベゼルが逆回転する品質問題が判明したことをお知らせします。」
このベゼルの機能不良により、潜水時ご使用の際に潜水時間が正しく確認できなくなり、潜水中の事故につながる可能性を懸念しております※。 ※2021年6月23日現在、本製品による事故は確認されておりません。
つきましてはお客様の安全確保のため、対象製品の自主回収を行い無償で修理対応をさせていただきます。お手元に対象となる製品がございましたら、直ちにご使用を中止いただき、以下の弊社窓口までご連絡をお願い申し上げます」
セイコーエプソンは特別対応受付専用窓口で受付し、無償修理対応を行うと説明する。では何が理由で問題が起こり、どう改善するのか?エプソン販売に話を聞いてきた。
ベゼルに問題が起こったのは3件
2019年に発表された「ORIENT STAR スポーツコレクション ダイバー」は、ISO規格に準拠した200m防水のダイバーズウォッチである。うち、3件で問題が生じた、とエプソンは説明する。ダイバーズウォッチのベゼルは反時計回り(正回転)方向にしか回らないようになっているが、出荷した個体のうち3件に時計回りに戻る(逆回転)事例が起こったとのこと。
報告があったのはイタリアが1件、日本が2件。イタリアの事例はベゼルが完全に逆回転し、日本の事例は、ベゼルが1~2ノッチ分逆方向に戻ったとエプソン販売は説明する。不具合の報告を受けたセイコーエプソンとエプソン販売は、人命に関わる可能性を考慮し、製品の自主回収を決定した。