グランドセイコーより、ブランドのクロノグラフモデル登場15周年、GMTモデル登場20周年を記念した、ふたつの限定モデルが発表された。いずれも雪面が風で削られることによって現れる自然現象「シュカブラ」をモチーフとしたダイアルと、特別調整が施されたスプリングドライブムーブメントを搭載する。
内外装ともに特別仕様に仕上げられた、「THE NATURE OF TIME」を体現する新作
2022年は、グランドセイコー初のクロノグラフが登場してから15周年、GMTが登場してから20周年という記念すべき年である。同社はこれを祝し、ふたつの限定モデルを発表した。
押し心地を追及した大型のプッシャーを備えたクロノグラフモデル「SBGC247」。クロノグラフの他、GMT機能やデイト表示、パワーリザーブ表示が搭載されている。大型のケースではあるが、ブライトチタンを採用することで軽量に仕上げられている。自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R96)。50石。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径43.5mm、厚さ16.1mm)。10気圧防水。世界限定700本(うち国内300本)。127万6000円(税込み)。2022年2月18日(金)発売予定。
ひとつがスプリングドライブ式のクロノグラフムーブメントを搭載した「SBGC247」、もうひとつがスプリングドライブ式GMTムーブメントを搭載した「SBGE275」である。前者は世界限定700本(うち国内300本)、後者は世界限定1500本(うち国内500本)が用意される。
今作の最大の特徴は、そのダイアルパターンである。同社はこれまでにも白樺林や御射鹿池、夜明けの太陽の光芒、阿智村の星空、24節気などの自然をモチーフにしたダイアルを生み出してきた。これは、ブランドフィロソフィーである「THE NATURE OF TIME」の体現に他ならない。
今作のモチーフは、スプリングドライブムーブメントを生み出している信州 時の匠工房にほど近い、北アルプスに見られる自然の芸術作品「シュカブラ」である。雪紋とも呼ばれるシュカブラとは、雪面が風によって削り取られた結果にできあがる波状の模様のことである。風の向きや強さによって雪面の削られ方が異なるため、条件によってさまざまな表情を見ることができる。
今作のダイアルに閉じ込められたシュカブラも、移ろいゆく自然の時間を感じさせるものに仕上がっている。グランドセイコーに雪と言えば、「雪白」を思い起こす方も多いだろうが、雪の積もった壮大な山々の頂きを表した雪白と、荒々しい風の跡を表現した「シュカブラ」は、比べれば一目瞭然で、まったく別のものとして作り分けられている。それぞれのテーマを繊細に描き分けるグランドセイコーならではの感度の良さが垣間見える。
回転ベゼルを搭載したスポーティなGMTウォッチ「SBGE275」。最大3つのタイムゾーンを一度に表示できる。ベゼル上の白い部分には夜光処理が施されており、暗所でも容易に視認することが可能だ。自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R16)。30石。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径44mm、厚さ14.9mm)。20気圧防水。世界限定1500本(うち国内500本)。84万7000円(税込み)。2022年3月11日(金)発売予定。
特別なのはデザインだけではない。2種とも特別な調整が施された高精度ムーブメントが搭載されている。クロノグラフモデルに搭載されているCal.9R96は、Cal.9R86をベースに平均月差±10秒(日差±0.5秒相当)にまで精度を追い込んでいる(Cal.9R86は平均月差±15秒)。
GMTモデルに搭載されているCal.9R16も同様にCal.9R66をベースとしており、平均月差±10秒(日差±0.5秒相当)にまで調整されている(Cal.9R66は平均月差±15秒)。ムーブメントはトランスパレント仕様のケースバックを通して鑑賞することが可能であり、ローターには特別調整精度の証である18Kイエローゴールド製のメダリオンがあしらわれている。
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