ザ・シチズンから、藍染で土佐和紙文字板を彩った2種類のフラッグシップモデルが登場

シチズンは、フラグシップシリーズであるザ・シチズンより、伝統の藍染技法で文字板を染め上げた高精度光発電エコ・ドライブモデルを発表した。深みのある独特の藍色で彩られた新作は、「キャリバー0100 高精度年差±1秒 エコ・ドライブ」と「高精度±5秒 エコ・ドライブ」の2モデルが用意されている。

ジャパンブルーで表情付けされた高精度クォーツモデル

　シチズンは、時計の本質を追求する「ザ・シチズン」コレクションより、藍染された土佐和紙を文字盤に用いる高精度クォーツモデルを発売する。

　ザ・シチズンは、ブランドの技術力の粋を集めたラインナップが並ぶハイエンドコレクションだ。そのモットーには「時計の本質の追求」が掲げられており、極めて高い精度とブランド独自の技術が生み出す実用性の高さが魅力となっている。また、そのクォーツモデルでは光を透過させる和紙文字盤を採用することで、シチズンの光発電システムであるエコ・ドライブの搭載とダイアルへの表情付けを実現している。

　今回、シチズン初の試みとして、この和紙文字盤に日本の伝統技法「天然灰汁発酵建（てんねんあくはっこうだて）」による藍染が施された。
この技法では、「蓼藍（たであい）」の葉を乾燥および発酵させることで作られる「蒅（すくも）」をベースに、「木灰汁（もくあく）」などを加えて発酵させた染液によって藍染が行われる。

　本作の文字盤はこのプロセスによって「ジャパンブルー」とも呼ばれる藍色に染め上げられており、従来のモデルとは一味違う深みのある冴えた色合いを獲得している。

　なお、今回の藍染文字盤モデルのリリースでは、年差±1秒と年差±5秒の2モデルが登場した。ブランドのハイエンドコレクションである年差±1秒モデルでは、シンプルな3針タイプとワニ革のレザーバンドを用いるなど、ドレッシーな印象が強調されている。デザインには、精度を司るクリスタル（＝結晶）を模したラグや、1秒ごとに切分の上で確実に停止する秒針など、極めて高い精度を象徴するコンセプトが取り入れられた。

　またムーブメントは、年差±1秒を生み出すエコ・ドライブムーブメント、キャリバー0100を搭載する。ブランドの創業100周年に合わせて開発されたこのムーブメントは、シチズンによって部品の製造から組み立てまでの全てが行われる。

　一方、年差±5秒モデルはスポーティやドレスといったスタイルに振り切らない、シーンを選べず使えるデザインが採用された。本作のケースとブレスレットはデュラテクトプラチナが施されたスーパーチタニウム製で、高い堅牢性と見た目以上の軽やかさ、アレルギーフリーを併せ持つ。加えて、10気圧防水やリュウズガードを実装するなど、日常使いに適した仕様が採用された。

　ムーブメントには、従来の年差±5秒モデルと同様にキャリバーA060を搭載。年差±5秒の高い精度に加え、2100年まで調整する必要のないパーペチュアルカレンダーや、約1年半（パワーセーブ作動時）のパワーリザーブが備わっており、高い実用性が魅力となっている。