クロノメトリー・フェルディナント・ベルトゥーより、新作「FB 3SPC」が発表された。今作は、手仕上げを駆使したムーブメントやケースに加え、シリンダー型ヒゲゼンマイを搭載した高精度モデルである。2種類のバリエーションが用意される。
時計師ルイ・ベルトゥーの作品にインスパイアされた、クロノメーターウォッチ
18Kホワイトゴールドケースを持つ「FB 3SPC.1」。ダイアルからは、脱進機や歯車等のムーブメントの内部構造を見ることができる。2時位置にはパワーリザーブインジケーターが配されている。手巻き(Cal.FB-SPC)。47石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KWGケース(直径42.3mm、厚さ9.43mm)。30m防水。価格要問合せ。
クロノメトリー・フェルディナント・ベルトゥーより、新たなコレクション「FB 3SPC」1型2種が発表された。今作は、時計師フェルディナント・ベルトゥーの甥であり弟子でもあった、ルイ・ベルトゥーの開発した10進法時計「N°26」に着想を得たものだ。ダイアルとムーブメントはほぼ一体化されており、地板の中央には時分針、2時位置にはパワーリザーブインジケーターが配されている。
18Kローズゴールドケースの「FB 3SPC.2」。ローレット加工が施されたリューズは直径8.5mm。操作性を高めながらも、厚みを抑えることでドレッシーな印象に仕立てられている。手巻き(Cal.FB-SPC)。47石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KRGケース(直径42.3mm、厚さ9.43mm)。30m防水。価格要問合せ。
今作の最大の特徴は、ダイアル9時位置からのぞくテンプだろう。このテンプにはシリンダー型のヒゲゼンマイが組み込まれており、その立体的な構造をダイアル側やシースルーバックからはもちろん、ケース側面に設けられた小窓からも、余すところなく楽しむことができる。テンプには、4つの微調整用ネジと12の負荷用チラネジが取り付けられており、時計師の精密な調整を経て、C.O.S.C公認クロノメーターをクリアする高い精度を発揮している。
搭載するキャリバーFB-SPCの各パーツは、手作業による精緻な仕上げが与えられている。サンドブラストを基調に深い面取りが施され、随所にはポリッシュ仕上げが取り入れられており、いずれもシースルーバックから鑑賞することが可能だ。
特徴的な形状の針が指し示すのは、インナーベゼル部のスケールだ。アンフィシアター(円形劇場)の様な構造を持つインナーベゼルは、ムーブメントの地板に向かって落とし込まれている。スモールセコンドのサブダイアルは、下から専用の受けで支えることにより、浮遊しているかのような外観を持っている。
バリエーションは2種類用意されており、1つは18Kホワイトゴールド製ケースに、エッグシェルカラーのインナーダイアルとゴールドめっき仕上げのムーブメントを組み合わせたモデル。もう1つは、18Kローズゴールド製ケースにブラックラッカー仕上げのインナーベゼル、ブラックロジウム仕上げのムーブメントを組み合わせたモデルだ。どちらのモデルも、使用されるゴールドは倫理的なプロセスによって調達されたエシカルゴールドである。
本作の制作本数は、年間最大25本とされている。妥協のない仕上げや調整に要する技術と手間を考慮すれば、決して少なすぎる本数ではないだろう。
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