ジャガー・ルクルトは、ランデヴー・ソナチネ「ピースフル・ネイチャー」シリーズに、新たに3つの新作モデルを追加した。それぞれダイアルに鯉、カワセミ、鶴が細密画で描かれたこのモデルは、世界限定10本で販売予定だ。
ランデヴー・ソナチネ「ピースフル・ネイチャー」
アジアにおいて、何世紀にもわたって伝えられてきた自然界を描写する芸術的伝統からインスピレーションを得て、ジャガー・ルクルトはランデヴー・ソナチネ「ピースフル・ネイチャー」に3つのタイムピースを追加した。女性らしく優美な時刻表示で、精度と芸術性を兼ね備えているこの3作品では、東洋と西洋の芸術的伝統を融合させ、希少な装飾工芸の豊かさと、高級時計製造における洗練された技術を結びつけている。
ジャガー・ルクルトは、この3作品にメティエ・ラール®(希少なクラフトマンシップ™)工房が誇る細密画、ラッカー仕上げ、ジェムセッティングという3つの装飾工芸を集結させている。
アジア文化において、植物や動物は古くから象徴的な存在だ。また、アジアの美術史においては自然の情景が重要な役割を担っている。植物や動物のありのままの姿や骨格を綿密に観察してきた芸術家は、何世紀にもわたり、それらを繊細かつ非常に正確に再現してきた。
自然画は「flower-and-bird pictures」(日本では花鳥画、朝鮮ではHwajohwa)で最盛期を迎えたものの、その対象は花や鳥に限られず、そうした要素が必ず一緒に描かれているわけでもなかった。ジャガー・ルクルトのデザイナーとメティエ・ラール®のアーティストによって解釈されたこの伝統は、ラッカー仕上げ、細密画、ジェムセッティングという技巧と絶妙な技術を融合させることで、新作タイムピースのダイアルに表現されている。
文字盤制作はまず蒔絵の技法を模して、ゴールドのラッカーをきわめて小さいドット状に塗布する。蒔絵とは、日本の江戸時代に完成された技法のこと。塗った漆が固まらないうちに金粉、または金箔を蒔き、グラデーションを作る。
次に、キャンバスに油絵を描く要領で、細く筆を動かして微細なイメージを形にしていく。このプロセスには35~40時間もの時間がかかるため、忍耐力と高い集中力が求められる作業となる。最後の仕上げとして、各イメージの一部を小さな金のパイヨン(金箔)で際立たせる。
細部に至るまで実物のように描かれた、見事な躍動感と奥行きが感じられるこれらの細密画は、職人の個性や情熱が吹き込まれることで、ごくわずかながらそれぞれ違いが生まれてくる。最後に、半透明のラッカーを何層にも施し、完成した絵を光沢と耐久性のある塗膜で封じ込めるのだ。
ダイアルの縁にセットされた優美なゴールドの星は、特別なランデヴー(約束)やミーティングの時刻を示し、ケースサイドに配された第2のリュウズによってセットできる。約束の時刻になると、時計の機構内に隠されたゴングが一度打たれて美しいチャイムが奏でられ、その時刻を知らせてくれる。
女性らしさを詩的かつ斬新に表現できたのは、ジャガー・ルクルトの高度な技術から生まれたムーブメント、キャリバー735によるものだ。この自動巻きムーブメントは、ソナチネのために特別に開発されたチャイムの複雑機構やナイト/デイ表示を備える。この機構の持つエレガントな複雑性と繊細なディテールは、透明なサファイアケースバック越しに、じっくりと鑑賞可能だ。
クレーン(鶴)
深みのあるブルーグリーンのラッカーを背景に、松の木の上空を舞うクレーン(鶴)。その翼は、ダイヤル上の曲線に合わせて弧を描いている。アジア全体で縁起物とされているクレーンは、幸福と高揚感を体現する存在だ。
1000年生きるとされることから長寿の象徴であり、また生涯同じつがいで繁殖することから、結婚式の装飾にも頻繁に登場し、夫婦が末永く幸せな生活を送ることを表している。また、松の木は常緑樹であることから、長寿と美徳の象徴でもある。
キングフィッシャー(カワセミ)
ゴールドブラウンのダイアルに描かれているのは、カリンの枝。毎年春になると花を咲かせるこの木は、長寿の象徴でう。カリンの赤い花に囲まれ、枝にとまっているのがキングフィッシャー(カワセミ)だ。
夏の到来を告げるキングフィッシャーは、あらゆる地域の文化的伝統において好ましい存在とされ、美しさや美徳、忠誠や献身、誠実や幸せな結婚生活を象徴している。
コイ(鯉)
ブラックのダイアルを背景に、波うつ池を泳ぐのは鮮やかな朱色のコイだ。その縁にあしらわれた柳は春を象徴すると同時に、ロマンスと女性らしさの象徴でもある。
柳の繊細さと調和する力強いコイは、強い目的意識、勇気、逆境に直面した際の忍耐力を授け、成功、豊かさ、幸運をもたらすと考えられている。
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