セイコーウオッチは、<グランドセイコー>より、セイコー腕時計110 周年を記念し、漆芸家 田村一舟氏が作る国産・黒漆文字盤に高蒔絵を施した特別な限定モデルを世界限定500本で発売する。
セイコー腕時計110 周年のテーマは「人に寄り添い、共に時を刻む」
1881 年、時計の修繕と販売から事業を開始し、1892 年に掛時計の製造に着手。大正初期、懐中時計が主流の時代、やがて来るであろう腕時計の時代に備え、セイコーは腕時計の試作・研究を続け、1913 年に国産初の腕時計「ローレル」を完成させた。
「ローレル」は日本機械学会より、日本の機械技術や産業の発展に寄与し、国民生活や文化に貢献した文化的遺産として次世代へ伝えるべく、2014 年に「機械遺産」に認定されている。「ローレル」の開発以降も、セイコーは110 年間、数々の革新的な腕時計を世に送り出してきた。
初代グランドセイコー
初代グランドセイコーの復刻デザインを美しい黒漆と高蒔絵で表現
本作は、初代グランドセイコーの復刻デザインと日本の伝統工芸「漆芸」を組み合わせた、特別な記念限定モデルとなる。高い耐久性と耐食性という実用的な側面を備えている漆は、日本古来より椀や皿などの器類、弓といった武器など、人々の暮らしと共にあった。今回の奥行きある深い艶の黒漆ダイヤルには、漆の中でも生産量が限られた希少な純国産の漆が用いられた。国産漆は海外産の漆と比較して、乾きが早く扱いも困難だが、耐久性・耐光性に優れているだけなく、グランドセイコー専用に調合した黒漆は、艶やかな発色を長期にわたって保ち続ける。
漆は塗りと磨きを繰り返して仕上げるため、ボンベ形状のダイヤルに漆を均一に塗布し、さらに均一な状態に磨き上げる工程は、漆芸の中でも高度な技量が要求される。漆を塗布した上に、金沢の漆芸家・田村 一舟(たむら いっしゅう)氏(※2)が、加賀漆芸の精華ともいえる繊細さと力強さを併せ持った高蒔絵を施した。漆で12 ヶ所のバーインデックスと「Grand Seiko」のロゴを塗り重ねて盛り上げた上に、金粉を蒔いて丹念に磨き、立体的に仕上げている。ゆっくりと筆先のみを動かして描くため、熟練の技と非常に高い集中力を必要する難度の高い技法だ。
複数の技を組み合わせ、初代グランドセイコーの復刻デザインと響き合う、荘厳かつ精緻な表情を実現している。
グランドセイコー エレガンスコレクション セイコー腕時計110 周年記念限定モデル【SBGW295】
グランドセイコーは「長く愛用できること」を追求した時計づくりを行ってきた。その設計思想は、すべてのグランドセイコーに息づいている。美しくも耐久性を持つ「漆」と、グランドセイコー専用の先進素材である「ブリリアントハードチタン」を兼ね備える本作は、その信条を象徴する特別な限定モデルである。
最新の技術を駆使したクラシカルな手巻キャリバーを搭載
ムーブメントは、機械式の手巻キャリバー9S64 を搭載。動力ぜんまいとひげぜんまいにセイコー独自の耐久性の高い素「スプロン」を、またMEMS(Micro Electro Mechanical Systems 微小電気機械システム)によって製造される、高精細かつ表面平滑度の高い部品を脱進機に採用している。
ザラツ研磨(※1)
円形の定盤を回転させ、そこにケースを押し当てて面をならし、歪みのない平面を生み出すための下地処理技術。
漆芸家 田村一舟(※2)
1957 年(昭和 32 年)生まれ。石川県金沢市在住。清瀬一光師に師事し金沢に伝わる伝統工芸「加賀蒔絵」を習得後、世界に類を見ない独自の細密技法を生み出した。漆器のみならず、加賀蒔絵をあしらった高級万年筆や腕時計を発表。その極めて緻密な技術による精緻な美しさが、世界的に高い評価を受けている。
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