ハイコンプリケーションが復権し、数多くのアートピースやジュエリーウォッチでわき上がったジュネーブの展示会。その一方で“地味だった”という声もちらほら。今年も例によってS.I.H.H.、W.P.H.H.、GTE、その他個別の展示会から良作をチョイス。選考スタッフそれぞれの本音は?

 

華麗なるメティエ・ダール

1位 73point / 5persons

カルティエ / ロトンド ドゥ カルティエ ミステリアス アワーズ

Photo:「ロトンド ドゥ カルティエ ミステリアス アワーズ」。 手巻き。18KWG。予価577万5000円。今秋発売予定。問カルティエ カスタマー サービスセンター ■0120-301-757

●ミステリークロックを腕時計で再現した現代の傑作。針が浮かぶダイアルの透明感、それを適えるマイクロ成形加工技術による輪列。美と最新テクノロジーが調和する。着ける時は腕毛のお手入れをお忘れなく。(髙木)
●こんなのを作って欲しかったとの願いがやっと実現。技術、美観ともに秀逸だ。ただ腕につけると、自分の肌も透けて見えるのは残念だが。(菅原)
●宙に浮いた2本の針が時を示す。そんな神秘的な光景を実現した新たな傑作。また単なる見た目だけでなく、これを実現するために、新たな技術が開発されたことも評価したい。(名畑)



シンプルトゥールビヨンの良作

2位 49point / 4persons

ジャガー・ルクルト / マスター・ウルトラスリム・ジュビリー

Photo:「マスター・ウルトラスリム・ジュビリー」。 手巻き。Pt。予価171万5000円。 問ジャガー・ルクルト ☎03-3288-6370

●180周年記念の2針シンプルウォッチ。されどケーシングに名門マニュファクチュールの技術が光る。薄さ=美なのだと再認識させられた、みやびな1本。(髙木)
●複雑時計もいいが、ジャガー・ルクルトらしいDNAがしっかり宿っている手巻きの超薄型腕時計も時計好きには見逃せない。(菅原)


シンプルトゥールビヨンの良作

3位 48point / 4persons

ボーム&メルシエ / クリフトン

Photo:「クリフトン 1830」。手巻き。18KRG。予価120万2250円。問ボーム&メルシエ ☎03-3288-6335

●(1830を指定)意外な伏兵。単なる復刻と思いきや、現代風に仕立てられた薄型時計である。ムーブメントの仕上げは普通だが、外装の完成度と、腕への収まりを考えれば十分納得。このムーブメントでSSケースに期待したい。(広田)


シンプルトゥールビヨンの良作

4位 42point / 3persons

ピアジェ / ピアジェ エンペラドール・クッション オートマティック ミニッツリピーター

Photo:「ピアジェ エンペラドール・クッション オートマティック ミニッツリピーター」。自動巻き。18KPG。予価3255万円。問ピアジェカスタマーデスク ■0120-73-1874

●薄さを言い訳にしないリピーター。このサイズで64dbという音量は立派。ムーブメントの仕上げも、今までのピアジェとは一線を画している。パッケージングも極めて良好。(広田)


シンプルトゥールビヨンの良作

5位 34point / 2persons

IWC / インヂュニア・オートマティック

Photo:「インヂュニア・オートマティック」。自動巻き。SS。52万5000円。問IWC ☎03-3288-6359

●バラエティ豊かなインヂュニアの新作の中で、このモデルがやはり好み。シンプルでモダンなスタイリングがなんといってもクールです。(菅原)