静寂を打ち破るバーゼル

篠田哲生(40歳) 嗜好品ライター

「群雄割拠だからこそ、トレンドよりも必然性」
何回かブランド関係者に「ブルーダイアルの理由」をインタビューしたが、 “ファッションと相性が良い”とか“トレンドだから”という声が多い。様々なストーリーを取り入れられる色なので、もう少し理論武装をして欲しかった。ということで、時計の世界観を強化するためにブルーを用いた“必然的にブルー”なモデルをセレクトした。

1 ヴァン クリーフ&アーペル/ ポエティック コンプリケーション ミッドナイト プラネタリウム
2 タグ・ホイヤー/ モナコ キャリバー11 クロノグラフ
3 ロレックス/ オイスター パーペチュアル デイデイト 40
4 ゼニス/エル・プリメロ 410
5 モンブラン/ ヘリテイジ スピリット オルビス テラルム
6 エドックス/ ハイドロサブ リミテッドエディション
7 ボール ウォッチ/ トレインマスター ムーンフェイズ
8 エポス/コレクション エモーション
9 カール F.ブヘラ/ エボテック ビッグデイト
10 ウブロ/ ビック・バン ジーンズ スチール ブルー


静寂を打ち破るバーゼル

広田雅将(41歳) 時計ジャーナリスト兼アートソルジャー、Web Chronosモデレーター

「文字盤にフィールドを広げた開発競争」
時計のデザイントレンドは、細いベゼルと大きな開口部にある。その結果として、各社は文字盤の仕上げに力を入れるようになった。ツヤをどうコントロールするか、という試みが一段落した現在、各社が工夫を凝らすのは「色」だ。今年は青が目立ったが、来年以降は、真新しい色が加わるに違いない。

1 F.P.ジュルヌ/クロノメーター・ブルー
2 H.モーザー/ エンデバー・パーペチュアルカレンダー・ ファンキーブルー
3 パテック フィリップ/ Ref.5124 ゴンドーロ
4 ブルガリ/オクト
5 グラスヒュッテ・オリジナル/パノリザーブ
6 オメガ/シーマスター アクアテラ ジェームズ・ボンド 007リミテッド
7 ジャンリシャール/テラスコープ EDM
8 ルロワ/オスミオール クロノメーター トゥールビヨン
9 シャネル/J12-G.10
10 IWC/ ポルトギーゼ・アニュアル・カレンダー


静寂を打ち破るバーゼル

髙木教雄(51歳) ライター

「洋服を選ばないのが、青の良さ」
時計界はブラックとシルバー(ホワイト)に続いて主力になってくれる第3の色を模索してきた。代表的なのはブラウンとブルー。今、ブルーの方が優勢なのは、色々なファッションに合わせやすいからだろう。これほどブルーダイアルが増えると食傷気味になるけれど、それぞれに異なるニュアンスで青に個性を添えた10本を選んでみました。

1 パテック フィリップ/ Ref.5124 ゴンドーロ
2 シャネル/J12-G.10
3 パルミジャーニ・フルリエ/ トンダ 1950 メテオライト
4 ブルガリ/オクト
5 H.モーザー/ベンチャー・トゥールビヨン・ デュアルタイム・ミッドナイトブルー
6 ウブロ/ビッグ・バン ウニコ イタリア インディペンデント ブルー
7 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ
8 オメガ/ コンステレーション グローブマスター
9 ジャケ・ドロー/グラン・ウール ミニット カンティエーム コート・ド・ジュネーブ
10 ジャンリシャール/テラスコープ EDM


ランキングの集計ルール
●ルールに則して合計10モデルを選び、1位から10位までの順位をつける。
●それぞれが選んだ10モデルの、1位に20ポイント、2位に18ポイント、3位に16ポイント…‥9位に4ポイント、10位に2ポイントを与える(順位なしの場合は、個人の持ち点110点を10で割り、全てのモデルに11点ずつ加算する。順位ありとなしが混在する場合は、持ち点110点から順位分を引き、残りを割って分配)。その集計により、ランキングを決定する。
●同ポイントとなった場合、そのモデルを選んだ選考委員の数が多いほうを上位とする。
●それでも同位となった場合、最高点が高いほうを上位とする。
●さらに、それでも同位となった場合は、プライス設定の低いほうをバリュー的価値が高いものとして、上位とする。