選考委員の選定モデル詳細
菅原 茂(66歳) 時計ジャーナリスト
「はやく実物が見たい!」 実製品に接することなく紹介することがフツーになる事態は避けたいデス。ひとまずリモートにて選んだ10本は実機を見たい要望順ともいえる。 1 カルティエ/タンク アシメトリック |
篠田哲生(45歳) 嗜好品ライター
「混乱つづく時計市場を反映した手堅き〝新作〟たち」 昨年来、香港動乱の影響もあって、イマイチ盛り上がりのなかったスイス時計業界。その流れを断ち切れぬまま、今度は新型コロナウイルスによって大打撃。となれば“新作!”などと浮かれている場合でもあるまい。手堅くなるのはしょうがないからこそ、きらりと光る新作をしっかり探したい。 1 ロジェ・デュブイ/エクスカリバー ディアボルス イン マッキナ |
安藤夏樹(44歳) 編集者
「コロナがなければ、と嘆きたくなる充実ぶり」 ほとんど現物に触れられていない状況ではあるが、今回は見逃せないモデルが多いこともあり、期待値でランキングをつけさせてもらった。実用時計に良品が多いのに加え、ピアジェなど本来なら大騒ぎしそうなモデルも多数見受けられる。カルティエはパシャ、サントス、タンク(アシメトリック)と大盤振る舞いの印象。早く実物を触りたい。 1 カルティエ/サントス デュモン XL |
鈴木裕之(48歳) フリーライター、『クロノス日本版』契約編集部員
「初のデジタルW&Wが情報の価値を一変させた」 W&Wとして再出発した旧SIHHは、COVID-19の影響で初のデジタル開催に。クローズドの展示会が、初めて一般にも同時公開されたのは衝撃。これにより、右から左へ情報を垂れ流すだけのコピペニュース媒体は、速さという点でも価値を失った。来たるべきアフターコロナの世界では、時計ジャーナリズムの分野にも意識改革が必要だ。 1 ヴァシュロン・コンスタンタン/“ ラ・ミュージック・デュ・タン” レ・キャビノティエ・アストロノミカル・ストライキング・グランド・コンプリケーション -オード・トゥ・ミュージック |
名畑政治(60歳) 時計ライター
「新作は意外に豊作。でも関心は時計見本市の未来に」 新型コロナのパンデミックで時計界は混沌状態。でも新作を出すブランドはあるからウェブ発表されたものの、現物を手にできないのがもどかしい。とりあえず個人的に欲しいモデルをピックアップしたが、なかなかの充実度。でも正直、時計見本市の未来が気になる。例によってすべて同列、順位なし。 ・ カルティエ/サントス デュモン N゜14 ビス |
広田雅将(46歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー
「不十分な状態での感想になるが」 コロナ渦により、新製品を十分に見られなかった2020年のW&W。ただし見た限りで言うと、寡作になった分、ひとつひとつのディテールは詰まった印象を受ける。地味ではあるが、実用時計は当たりだったのではないか。もっとも、1トレンドであるスポーツウォッチはほとんど見られなかった。今年の傾向は、しばらく待ってから判断したい。 1 モンブラン/モンブラン 1858 オートマティック 24H |
ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。
●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。
●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。
●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。
●最低有効得票数を2票とする。
※パネライはディストリビューターの都合により、得票があった場合でも順位に含まれません。
https://www.webchronos.net/2020-new-watches/45300/